検定演習科のみの受講で… (会 留美子)

2011/04/01

私はすでに十年以上前から、地域のボランティア教室で日本語を教えています。そのため、受験を決めた時点から、検定演習科の受講しか考えていませんでした。本試験までに受けたのは、演習科の十回の講座、模擬試験、直前セミナーだけです。養成講座を受講している方とは状況が異なるとは思いますが、多少は受験への参考になる点もあるかと思います。



1、問題集について
使用したのは過去問(平成二十一年度、二十二年度)、「合格水準 問題集〈新版〉」、「聴解・音声特訓プログラム」、「音声パーフェクト対策」。

問題集は、二~三回繰り返し解くのが定番のようですが、二度目ともなると正解率も上がり変な自信がついてしまいます。三回目を解き始めて気がつきました。問題と答えを覚えてしまっているために、問題の途中でも正解を選べてしまうのです。これは危険な落とし穴だと思い、すぐやめました。その後三回目を解いたのは模擬試験後です。過去問、合格水準、模擬試験問題、演習科の演習問題をそれぞれ項目別に分けて解き(例えば「言語と心理」…二十二年度試験Ⅰ‐問題7・8、Ⅲ‐問題8・9、二十一年度試験Ⅰ‐問題7・8、試験Ⅲ‐問題8・10、模試試験Ⅰ‐問題7・8、試験Ⅲ‐問題11・13)正解率を出しました。それにより苦手な領域がはっきり分かり直前の対策に役立ちました。

◆1の対策について
問題集を参考にして、英単語を覚えるが如く、小さなメモ帳の表に重要語句、人名、教授法等を、裏にその説明を書いた手製の教材を作りました。その後、受講で出てきた用語、音声に関する項目他、その都度内容に関係なく書き足していき、最終的にメモ帳は4冊にもなりました。メモ帳のどれか一冊は常に持ち歩き、時間がある時に表から裏、裏から表とぺらぺらめくって覚えるようにしました。しかしこれも順番を覚えるといとも簡単に答えられるので、時たまランダムにめくり、ゲーム感覚で楽しみました。

2、検定演習科の受講について
十回の講座は目と耳と頭を集中させつつ、それでも精神的に疲れないように楽しみながら受講することを心がけました。時には頭の中で「うわぁ、さっぱりわからん」「スピードが速すぎますよ~」「なかなかいい調子」等々、ツッコミを入れながら自分自身をリラックスさせました。それでも7±2チャンクが限界で、なかなか短期記憶が長期記憶には変化しません。その日に覚えたことがその日のうちに、というか、その直後に忘れるということはたびたびでした。たぶん皆さんがそうなると思いますけど…。

◆2の対策について
演習科で配布された冊子の総合問題演習をその課ごとにコピーし、問題と選択肢のそれぞれに解答の解説、用語集、講師のレジメなどを使って、説明や関連事項を記入しました。時には選択肢でどこにも載っていない言葉もあり、パソコンで調べることもありました。だいたいは関係ない言葉で時間の無駄になることもありましたが納得はできました。覚えにくい箇所はそしてまた前記のメモ帳に書き足していきました。

3、聴解・音声について
音声記号、声道断面図以外は、実践の授業でも体験することが多かったので、特に苦労した点はなかったのですが、それでも出題内容に慣れるようにCDは何度か聞きました。

◆3の対策について
音声記号、声道断面図は、演習科の講義でしつこいほどほぼ毎回出てきたので、覚えざるを得ないという状況でした。毎回ちゃんと聞いていれば確実に身に付きます。「ちゃんと聞く」が絶対条件です。

4、記述問題について
出題傾向が変わってきたということで、過去問や関連問題集はそれほど参考にはなりませんでした。しかし記述内容の順序や記述の際の表現方法などは、それほど変わらないはずだと思い、項目を限定して400字の記述になるように練習しました。

◆4の対策について
記述内容の順序は、前半[出題内容への自分の意見]、中盤[具体的な方法等]、後半[まとめと今後の考え]と分け、配分を考える練習で記述に慣れるようにしました。表現方法としては「適切である」「不適切である」「習得させる」「必要となる」等、よく使われる表現があることに着目しました。

5、その他
他に使用した教材は、「新合格水準・用語集」「新しい国語表記ハンドブック・第六版」「全重要語チェック集」、そして、各講義ごとに講師の先生が作って下さったレジメはじつに要点が整理されており、一番活用しました。

最後に、いつも笑顔で迎えて下さり、時には励まして下さった新宿校のスタッフの皆様、一緒にがんばった受講生の面々、そして何より、楽しい話も交え熱心にご指導下さった池田先生に、心からお礼を申し上げます。ここまで長々と書き連ねてきましたが、もしかしたら私が合格できた最大・最高の要因は、そんな皆様方のお力があってこそ、だったような…。

会 留美子さん

日本語教育能力検定試験
第25回 平成23年度 合格