私の効率的合格法 (大兼 敦子)

2011/04/19

日本語教育能力検定試験を受けようと決心し、本格的に勉強を始めたのは六月末でした。試験までわずか四ヶ月。時間的、金銭的、精神的に余裕のない中で、私が目指したのは「効率的に勉強して合格する」ということでした。では、私の効率的学習法と受験後の感想を少しお話したいと思います。

一、自分の弱点を知り、受講スタイルを決める。
私が検定試験に興味を持ち、過去の検定問題を初めて目にしたのは、受験の一年ほど前でした。以前、英語教師をしていたので、言語教育法に関する基礎的な知識は持っていたものの、覚えなければならない膨大な知識の量に驚き、不安、そして戸惑いを感じました。特に、日本語そのものに関する知識は言うまでもなく、日本語教育史や世界の日本語教育事情については、全く知らないことばかりで、何をどこまで覚えたらよいのか見当もつかない状態でした。また音声については、独学では全く無理であると自覚しました。そこで、受験に必要な最低限の基礎知識を身につけようと、検定試験対策講座を受講することに決め、さらに単科で音声の授業をとることにしました。アークアカデミーの単科受講可能なカリキュラムは、効率的に弱点を補強するのに大変役立ちました。

二、授業、教材を最大限に活用する。
現在、検定試験対策用の問題集がたくさん出版されていますが、私は講座で必要とされたもの以外、一切使いませんでした。というより、使う余裕がありませんでした。知識と経験豊かな先生方の講義は一言ももらさず聞き、メモでいっぱいになったテキストは、検定試験のエッセンスがぎっしりつまった最高の教材です。まずはそこで出てきた基本用語を単語カードを使って徹底的に覚える努力をしました。そしてテキストの文章問題を解く中でその断片的な知識の理解を深め、少しずつ体系的につなげていきました。そうして豊かになってきた知識を使って、テーマごとに自分なりに図式化したり、年表にまとめたりして自分のものとしていきました。「授業で使ったテキストと用語集さえ完璧にすれば絶対に合格できるはず!」と強く信じて、同じ問題でも毎回取り組み方を変えて何度も復習しました。

正直、受験を終えて「できた!」という手ごたえは微塵もありませんでしたが、達成感にあふれ、「これで不合格だったとしても悔なし!」という気持ちでいっぱいでした。それは今回から試験問題の傾向が少し変わったためかもしれません。試験Ⅱの音声問題はとても難しく感じました。学習者の話す日本語が早くなり、より母語話者に近いアクセントやイントネーションになっていて、より素早く正確に音声を捉える力を求められているように感じました。また、日本語教育に関連する時事問題が多かったように思います。先生方は授業中に、日本語教育に関連した話題を取り上げ、解説してくださいますが、日頃から国内外の社会情勢に敏感になり、それが日本語教育とどう関わるのか意識するようにすると試験対策にもなると思います。このように難しいと感じた点が多々あったにもかかわらず何とか合格できたのは、授業とテキストに焦点をしぼって勉強した結果、日本語教師として理解しておくべきことに関する問題で、確実に得点できたからだと思っています。

最後に、大変興味深い、検定試験合格に直結する授業をしてくださった先生方、受講に際しいろいろと相談にのってくださったスタッフの皆さんに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

大兼 敦子さん

日本語教育能力検定試験
第25回 平成23年度 合格