合格体験記 (保科 宏樹)

2013/04/01

私が検定演習科を受講しようと考えたのは、アークに入学して間もない去年の4月ころでした。そのころの自分は、実際に日本語教師として働くとなると420時間の養成講座修了だけでは果たして十分なのだろうかと悩んでいました。というのも入学する直前の説明会では、日本語教育能力検定試験に合格している方が就職に有利だという話を聞いていたので検定試験を受けようと思いました。当初は、養成講座の勉強をして、模擬授業の教案を書きながら、検定演習科の勉強をする時間が果たしてとれるだろうかと考え、検定演習科を受けずに独学で勉強しようと思っていました。ただ、検定演習科の授業が始まる直前になってから、確実に1回で合格しておきたいということもあったので検定演習科を受講しようと決めました。

検定合格に向けて、検定演習科の勉強よりも初めに一番初めに私が取組んだことの養成講座での勉強したことの見直しでした。まだまだ検定講座の方でやる演習問題でも、半分くらいの点数しか取れていなかったので、「て形」の用法など、養成講座の理論科目で習った項目について、基本的なことから覚えなおそうと考え、1回目からの授業のノートなどを見直しました。しかしながら、なかなか勉強にかけられる時間がとれなかったので、寝る前の10分だけでも勉強しようと決めて毎日取り組んでいました。ただ検定演習科の最初の頃の授業の際に、「言語と心理」など、その頃養成講座ではまだ習っていなかった分野を取り上げたことがあったため、そのような場合には未習の出題分野ももちろん復習をしていたのでしたが、主に時間をかけていたのは養成講座の方が多かったと思います。

そして420時間の養成講座が終りに近づき、授業で習ったことも大分頭の中に入ってきたので検定演習科の勉強に時間をかけられるようになりました。しかし、いきなり問題には取り掛かりませんでした。というのもオリエンテーションの際に先生が、まずは自分の興味、関心があったり、苦手だと感じたりする分野についての書籍を読むように仰っていたので、自分の得意であったり、不得意である分野に関する書籍を読んで理解を深めることにしました。私は文法項目があまり得意ではなかったので原沢伊都夫氏の『日本人のための日本語文法入門』という本を読んでいました。そしてだいぶ整理ができたころからに検定演習科の授業での演習問題に力を入れ、その時はまずは9月の模擬試験を想定し、そこで点数を稼いで本番につなげようと計画しており、そのため授業で予習として使っている問題集に取り組む際には、制限時間を設けて解いていました。間違えた問題は、養成講座のテキストの該当する部分を読み直すといったことを主にしていました。授業で配られたレジュメやプリントの解説がわかりやすかったので、見直す際には大変役に立ったと思います。この時点ではまだ過去問には手をつけていない状態でした。

9月の模擬試験の際に「この調子だったら模擬試験でもううまくいくだろうし、このペースで続けていけば大丈夫。」と思っていましたが、試験の結果は平均点を少し超えたくらいの点数という散々たる結果となってしまい、「このままでは合格するのは難しいのだろうか。」と考えるようになりました。特に聴解が25点くらいしか取れておらず、また聴解に関しては時間をかけていなかったということもあったので、とにかく問題を解いて本番に近い形で取り組むようにしました。聴解問題に関していえば、模擬試験の解説授業の時に配られたCDを使いもう一度同じ問題を解くことにして、アクセントの問題などで間違えた部分は何度も何度も繰り返し聞くということを続けました。

また、自分がとにかく問題に慣れていないということが分かったので、力をつけるために晶文社の『日本語教育能力検定試験実践予想問題』という問題集を新たに買い、本番と同じ時間で問題を解くことにしました。もちろんのことながらここでも解き終わった後の復習に時間をかけ、定着させていったのは言うまでもないことです。

検定試験の2、3週間前になってからは過去問もまた見直しを行いました。検定演習科の授業の予習でやった24年度を含めた数年分の過去問を解いたのですが、今度は各大問での点数で最低8割取るという目標を立てて問題に解いて頭に叩き込むことにしました。こうしておおむね過去問での試験Ⅰ~Ⅲでそれぞれ8割からそれ以上の点数が取れるようになったので「この状態ならおそらく合格できる」と思い安心して本番の試験に臨みました。

こうして10月26日の検定試験の日を迎えたのですが、実際に問題を解いてみると、問題Ⅰでさえかなりわからない部分がかなりあり、何とか自分の記憶力を動員して取り組んだのですが、当日受け終わったあとには「やっぱり本番の試験は難しいし、これだと受からないだろうな」と思いました。しかしながら解答速報を見て答え合わせをすると平均点よりは高い点数で合格する可能性は十分にあるとは心の中では思っていました。やはりそれでも不安な日々を過ごしていたのですが、12月の終わりにやっと合格通知が来たので安心できました。本当にうれしい気持ちでいっぱいでした。

試験勉強を振り返ると、まず復習が何よりも大切であるということを実感しました。問題を解いたあとに丁寧に答え合わせをして、きちんとどうして正解したのか、どうして間違えてしまったのかということを分析したあと、出来なかった問題についての分野を教科書や検定演習科で配布されたプリントを読んで勉強したからこそ合格できたのだとつくづく思います。どんな勉強であれ復習というものがもっとも重要だととらえていればおのずと力がついてくるものだといえるでしょう。この試験勉強で培った経験は実際に日本語教師として働いていく際にも役に立つだろうと今も感じています。

 なんとか私が無事に検定試験に合格できたのは、検定演習科の先生をはじめ、養成講座の先生のご指導のおかげだと思います。本当にありがとうございました。

 

保科 宏樹さん

日本語教育能力検定試験
第27回 平成25年度 合格