合格体験記 (阿部 樹子)

2013/04/01

420時間の講座は終わっていたものの、仕事と並行しての受験だった私。同じく仕事をしながら検定にチャレンジする皆さんのお役に立つことができればと思い、体験をまとめてみました。

仕事しながらの学習の場合、限られた時間の中でいかに効率よく勉強を進められるかがポイントとなります。自分で学習計画を立てることができない私は、検定演習科を取らなければ勉強できないと思い申し込みました。

検定演習科では冊子が配られるので、7,8月は主にその冊子と先生から指示があった項目だけを勉強しました。冊子には「第○日目までに問題集の○ページに取り組んでおくこと」といった指示があるので、それだけはきちんと解くようにしました。問題集にある300語の用語については、問題集からコピーを取り、通勤電車の中で眺めていました。用語は一回見ただけでは覚えられないため、暗記を意識せず、何度も眺めて記憶に定着するようにしました。覚える、読むといった勉強はほぼ通勤電車のみでした。私の場合通勤が片道2時間だったため、そのうち半分を勉強時間としても、知らずにかなりの時間を学習に費やすことができていたのだと思います。

家でゆっくり時間がとれる時は、配られた冊子の復習や『聴解・音声特訓プログラム』を解きました。冊子の内容は理解することに重点を置き、わからない部分は420時間養成講座で使った教科書やインターネットで補いました。聴解は、わからない部分のみ繰り返して聴きましたが、時間短縮のために、一度正解した問題を繰り返し解くことはしませんでした。記述は自分で採点ができないので、検定演習科以外では取り組まず、先生オススメの日本語に関する本を読んで、自分の考えを頭の中でまとめるだけに留めました。検定演習科は模擬試験までに一通りの学習が終わるように組み立てられているので、模試までにある程度の基礎を学習することができたと思います。

模試では試験Ⅰで試験時間90分のところを60分と勘違いし、猛スピードで問題に取り込む破目になりました。しかし、この勘違いがかえって良かったのか、試験で時間的に余裕を持って解くことができる自信に繋がりました。模試では、実際の試験より短い時間設定で取り組んでみるのもよいかもしれません。

この模試で効率よく解くための二つのコツを得ました。一つは、「すぐに答えが出ず、じっくり考える必要がある問題は、チェックを付けて後に回す」ということです。考えなければ答えが出ない問題に最初に時間を使ってしまうと、後で時間が足りずに慌てることになってしまいます。

二つ目は「知らない問題は考えない」ということです。中には団体名など暗記していないとわからない問題があります。そのような問題はいくら考えても答えは出ないので、時間を割かず直感で答えました。

また、「記述問題は先に問題だけ見ておく」という先生のアドバイスに従ったところ、試験Ⅲもとても効率よく取り組むことができました。検定演習科で学んだ通りの勉強で取り組んだ模試でしたが、予想以上に良い結果だったので、それだけでも十分基礎力が身についたことがわかりました。

一方で模擬試験後は結果が良かったせいで逆にモチベーションの低下に苦しみました。検定演習科も遅刻の連続、アークで教わったことは一通りやってしまったし、何をすればよいかいまいちわからない状態でした。そんな中で、同じく検定演習科を受講している仲間とのおしゃべりや、勉強会などは良い刺激になったと思います。

模試後は主に、文化庁や国際交流基金などのサイトを見て日本語教師に関する様々な情報に触れるように努めました。また、先生に薦められた本を読むなど、暗記することよりも理解することに重点を置きました。日本語教育の現状を理解することは検定受験でとても役に立つと思います。検定演習科の冊子だけでは不安だったため、ヒューマンアカデミーのテキストを購入したりもしましたが、すでに勉強したことと大部分が重複していたため、今思えば不必要だったようにも思います。

また、ネットに上がっている問題集にも取り組みました。限られた時間ということで、何度も問題集を解くことはせず、間違えた問題のみを間違えないようになるまで解きました。

実際の試験は見たこともないような問題が沢山あり、正直絶対落ちたと思っていました。しかし蓋を開けてみれば合格、答え合わせをしたところ8割方取れていたため、とても驚きました。これは基礎を押さえる、理解する、ということが検定でいかに大切かということを物語っているように思います。

学習計画も自分で立てず、完全に検定演習科頼りの私でしたが、合格に導いてくださったアークの先生方や仲間たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

阿部 樹子さん

日本語教育能力検定試験
第27回 平成25年度 合格