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日本語教師になるには?検定・講座内容や採用試験について

2020/04/01

日本語教師になるには?検定・講座内容や採用試験について

日本語教師にご興味がありますか?海外の人たちに日本語の使い方を教えたり、文化、価値観を伝えたりすることで役立てるこの職業は、魅力とやりがいに溢れていますよね。

 

実際に日本語教師になるには、一体どういった手順を踏めばいいのでしょうか。それは、簡単なことなのでしょうか。難しいことなのでしょうか。

 

ここでは、まず日本語教師の仕事内容をご説明してから、日本語教師になる3つの方法をご紹介します。

 

日本語教師とは?その働き方は?

日本語教師とは、外国の人たちに日本語を教える仕事です。

 

もちろん主に日本語の言葉や文法を指導しますが、日本人の価値観や考え方なども教えます。また、学校の先生同様に、教材やテストを作ったり、学習者の質問に答えたりといった仕事もあります。

 

まずは日本語教師の資格、雇用形態や、主な勤め先について理解しておきましょう。

 

日本語教師になるには3つのルートがある

現在、日本語教師になるには教員免許などといった国家資格は特に必要ありません。しかし日本語学校が採用条件として、以下の3つのうちどれか1つをクリアしていることを定めていることが一般的です。

 

それは「大学または大学院で専門の単位を履修している」「日本語教育能力検定に合格している」「学士以上の学歴を持ち、かつ日本語教師養成講座を修了している」のどれか1つです。

 

それぞれ見ていきましょう。

 

ルート1:大学または大学院での日本語教員養成課程などを主専攻か、副専攻で履修する

大学で日本語教育専攻課程の単位を取ることで、日本語教育の資格が取れます。この分野では日本語についての専門知識だけでなく、社会学や心理学、それから教育学などを勉強します。

 

このルートは専攻課程を置く大学の入学試験を突破し、学位を取ることが必要になります。現在高校生の方や、専攻がある大学に進む予定の方ならば、おすすめできる方法と言えるでしょう。

 

ルート2:学士以上の学歴を持ち、かつ420時間以上の日本語教師養成講座を修了する

学士以上の学歴をお持ちの方であれば、(学部問わず)日本語教師になるための420時間カリキュラムを修了することでも、日本語講師の資格が取得できます。

 

文化庁が受理している講座であれば、法務省告示校で教える資格にもなります。授業科目は日本語の文法といった言語学のみならず、教育学や音声学、それから日本の歴史や地理なども学びます。日本語教師に必要な知識を身につけることができるので、一番確実に資格が得られる方法と言えるでしょう。

 

授業のやり方を学ぶ実技科目や教育実習もあり、実際に講師から指導やアドバイスを受けて勉強できます。

 

また、開講している学校によって、求人紹介や面接の受け方など就職に関する知識を教えてもらえるのもメリットです。講座を受けながら同じ夢を持つ人たちと知り合いになることができ、刺激を受けながら勉強を継続していくことができるという点でもおすすめです。

 

ルート3:日本語教育能力検定に合格

年に1回開催されている日本語教育能力検定試験を受験し合格することによっても、日本語教師の資格を取得できます。一例として2020年の検定の概要は以下の通りです。

 

実施団体 公益財団法人日本国際教育支援協会
試験日 2020年10月25日(日)9:00~16:40
試験場所 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡(予定)
受験料 10,800円(税込)
結果の発送 2020年12月25日(金)(予定)

参考:JEES 日本語教育能力検定試験

 

2019年度の結果では、応募者11,699人のうち合格者は2,659人で、合格率は22%ほど。毎年4人に1人程度しか合格していません。難易度はやや高めです。1年に1度しか実施されないため、少し難しい試験だと言えるでしょう。この検定も目指しつつ、「ルート2」でご紹介した420時間の養成講座を受講するという方法が確実でおすすめです。

参考:JEES 日本語教育能力検定試験 結果の概要

 

日本語教師の雇用形態

日本語教師の雇用形態は主に2つあります。「常勤」と「非常勤」です。

 

「常勤講師」は、通常月給が支払われ、社会保障もつきます。普通の会社で言えば社員に相当する、フルタイム労働です。

 

「非常勤講師」はアルバイトやパートに近く、一週間の授業時間数などを決め、それに応じて収入を受け取る形態です。アルバイトやパートなどと想像してみてもらえば分かるかと思いますが、スケジュールの融通が付きやすい一方で、常勤講師よりも収入は少なくなる傾向があります。

 

その他に「フリーランス」という形もあります。個人的に学習者と契約して指導したり、他の日本語教師を目指す人にセミナーを開催したりといった形で収入を得るスタイルです。

 

日本語教師の勤め先

日本国内の勤め先は日本語学校であることが多いです。日本で生活しようとしている外国人や、日本での進学を目指す留学生に向けて日本語を指導します。求人は安定していますが、最初から常勤講師として採用されるのは難しく、非常勤講師からステップアップしていくケースが多いと言えるでしょう。

 

グローバル化が進む現在では、海外での日本語教育のニーズも高まっています。特に中国や韓国、東南アジアといったアジア圏において多い傾向があります。教師が海外へ出向き、現地の日本語学校で働くスタイルです。それから、海外派遣のプログラムやインターンシップでの教師になるケースや、海外の日系企業で日本語教師として働くケースもあります。

 

日本語教師の採用試験でのポイントは?

就職活動では、履歴書や職務経歴書、志望動機書などといった書類を提出することになりますが、ボランティアでも日本語を教えた経験がアピールになります。日本語を教えたことがある方は、具体的な指導歴と使用した教材リストを添付すると良いでしょう。それから他の教科であっても、塾講師などで教師を経験した経験はプラスに働くので忘れずに盛り込むのがポイントです。

 

ほとんどの学校が採用試験で模擬授業を実施しているので、日頃から練習を怠らないこともポイントです。日本語学校の授業を見学したり、日本語教師養成講座の中で練習したり、対策をしっかりとっておけば採用試験のときに慌てることはないでしょう。模擬授業では発声も大切なので、声が小さい人は、しっかり声が出せるように訓練することをおすすめします。丁寧に板書をする練習も併せて行っていくとよいでしょう。

 

まとめ

今回は、日本語教師になるにはどうしたらいいのかということについて、さまざまな情報をご紹介しました。

最近では海外でもニーズが高まってきている日本語教師。日本語教育能力検定試験は学歴を問わず受験できるとはいえ、年に1回しか開催されていませんし、合格率が低いこともあり、集中的に勉強する必要があります。

 

したがって、併せて420時間の養成講座(文化庁届出受理講座)の修了も目指すことが、日本語教師としてのキャリアの選択肢を増やす方法と言えるでしょう。アークアカデミーでは、ライフスタイルに合わせて「420時間総合コース」および「420時間通信コース」の2種類の養成講座をご用意しています。

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