用語名

日本の信仰

にほんのしんこう

用語詳細

日本にはまず民族信仰として神道(しんとう)があった。自然の中に神を見、あるいは祖先を神として崇拝するという信仰を、日本の風土が育ててきた。どれほどあがいても酷暑も酷寒もやがては終結するし、自然は人の力ではどうしようもないということを知っていた。常がないという気候風土で生きている日本人は、仏教が伝来したときに、仏教の無常観を抵抗なく受容することができた。仏教に帰依した聖徳太子は、推古天皇の摂政として604 年に「憲法17 条」を制定し儒教・仏教の思想を基盤とした「和」の精神を国民の訓戒とした。「和」の精神はその後の日本人の精神構造の基底を形成し、現在に至っている。
日本では固有の神道と、外来の儒教とこれまた外来の仏教とが折衷されて現代に至っている。奈良時代に始った神道と仏教の習合は、明治元年の神仏習合を否定して神道を仏教から独立させた政策「神仏分離令」まで続くこととなった。

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