五十歳外務作業員、検定に挑戦? (瀧野 一)
2011/04/01
学生時代は勉強をしなかった、あるいは卒業してから随分とときが経ち、いまさら試験勉強はちょっとという方にもぜひ検定にチャレンジしていただきたく、ペンをとりました。
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入校当時私は五十歳。外でヘルメットをかぶって働く作業員、雨の日は合羽と長靴。それまでの約30年の仕事で日本語教育はもちろん、教育そのものとも全く縁がなく、文章を書く機会もなかった。それが不思議なめぐり合わせで、一昨年4月から、テ形もイ形容詞も知らないまま日本語教育のボランティアに。「検定って何?」というありさまだった。
アークとの出会いは記録的な猛暑の、あの2010年夏。鈴木先生の説明会だった。その後、9月に奥澤先生の言語一般Ⅲ、10月増田先生の初級指導編見学。理論、実技見学とも隣でお話をしてくださった方が大学院生で、高校時代英語で落ちこぼれた経験のある私が、こんなレベルの高い人たちと一緒に授業を受けてやっていけるのだろうかと、とても不安になった。もし授業についていけなければ大金が無駄になってしまう・・・などとさんざん迷った挙句、10月10日、ついモノの弾みで申込をしてしまった。それでもさらに悩んで、お支払いをしたのは25日だった。
そんな不安を抱えてのスタートで、「落ちこぼれないでついていくこと」が当面の目標だった。できることから始めた。当日夜から、説明会でいただいた社会文化地域の教科書に線を引きながら読み始めることに。その後指定教科書を買い足し、職場の昼休みや帰宅後寝るまでの時間に教科書を広げた。11月4日までに教科書、「特訓プログラム」をわからないなりになんとかやり終えた。ただ「特訓プログラム」=音声学(言語一般Ⅱ)は、他の教科とは趣を異にし、実際に講義を受けないと理解できないと感じた。
11月16日講義初日。平岡先生の「言語と心理」だった。平岡先生はじめ、みなさまとても熱心な先生方ばかりで、内容もとても興味深い。たが1コマ1.5時間の授業は、仕事柄じっとしていることのない私にとって長丁場だし、用語がたくさんあって覚えることが山のよう・・。復習は必須。ためると試験勉強が辛そうで、当時仕事・ボランティア・アークアカデミーと3足のわらじの私にとって、限られた時間をどう使うかが課題となった。
書きなぐったノートをPCで整理しながらキーワードを赤字で表示し、それをコピぺしてファイルをもう1つ作る。赤字を下線に変換し即席用語問題集を自作。その作業をできるだけ当日中に終わらせることが目標だった。放っておくと講義の内容を忘れてしまうし、次の科目の整理に影響がでるので、当日できないときでも翌日の夜までには終わらせるようにした。問題集は印刷し持ち歩き隙間時間に詰め込む。並行して「合格水準問題集」を解くことで学習内容を整理し、正解の解説や教科書、「新合格水準用語集」でポイントを確認し、要点は「用語集」にフリクションペンで書き込んだ。書き込みを続けているうちに馴染みになった項目や用語が次第に増えてきた。問題集の学習とは別に、「用語集」全体を通して読むことにした。
講義で理解できなかったことは先生方に確認する。アークアカデミーは納得のいくまでとことん質問に答えてくださる先生方ばかり。特に奥澤先生、金子先生、樋口先生はご多忙にもかかわらず時間をかけて丁寧にご説明くださった。
当時検定を受けようなどと考えもしなかったが、今振り返ると、こうした日々の学習が検定対策の下地になった。講義をきちんと聴き、理解し、確認することが基本なのだろう。
学習を始めたころから、日々表計算ソフトのセルに学習したことを簡記。今日やる予定は「○○を○p~○p」、「○○学ノート整理」というように。一日が終わり寝る前に振り返り、できなかったものは黒字のまま、できたものは赤字に変えた。これにより予定の立て方に問題はないか、問題があればどこに無理や無駄があったのかを知る。ただし、できなかった日の分を追い込んだり、怠けてしまう自分を責めたりするためではなく、今後の予定をたてるための参考に使った。
期末の試験が終わって、問題集(「合格水準問題集」や「特訓プログラム」)を改めて開き、前期学習した科目の問題に再度あたり確認。さらに来期以降学習する科目の部分も解いてみると、できない問題は当然多いが、設問を通じ各科目でどのようなことが論点になるのかを知ることができた。どの部分が弱く、何が必要か手がかりもわかる。例えば学生時代から苦手意識が強い文法が特に弱いこと、音声学(言語一般Ⅱ)ではアクセントや声道断面図、IPA(国際音声字母)は避けて通れないらしいなどということがわかった。
2期目に実技科目が始まった。検定には、実技は無関係とお考えの方もいらっしゃるかもしれないが、実は大ありで実技科目も真剣に取り組む必要がある。教室では森脇先生、山澤先生、金子先生、堀田先生から豊かなご経験で培われたご説明やコメントを頂戴した。これらは講義に出席しその場で実際に見聞きすることで始めて納得でき、身についた。検定試験では教室での活動をどのような考え方で、どう展開し、振り返るかが問われる。講義のなかで教えていただく各分野の指導法も検定対策に直結する。
音声は予想通り手ごわく、復習の量も半端ではなかった。ただ、奥澤先生の講義はわかりやすく、音がどのように作られるのか自分の器官を使って体得することができ、楽しみながら学ぶことが出来た。アクセントはどうも天性のものらしく苦手だったが、声道断面図やIPA(国際音声字母)の意味するところはガッテンできた。
2期目を終え、残り数科目になると、先生方が講義のなかで毎回のようにおっしゃる「検定」という言葉が気になりだした。費用と時間をかけて学習したのだから何かその証がほしいと思うようになった。ついに過去問を一冊購入。時間を計ってトライした。転がした鉛筆の性能がよく、思いのほか得点につながった。秋まで勉強すれば、運よく合格ラインすれすれに滑り込めるかもしれない、というかすかな希望の光が見えてきた。すぐに金子先生のオススメで過去問を(16年~22年)揃える。まとめて買うとかなりの金額になるが、中古を扱っている書店から1冊100円で手に入れたという買い物の達人もいた。検定に向けてスタートを切ったのは4月17日のことだった。
過去問は、1回目に制限時間内で解き、答案に日付と得点を記入し残しておく。(他の問題集を解くときも同様。後日に改めて解いたときの参考になるほか、得点を比較することでモチベーションの維持にもつながる)正誤、難易度、出題傾向、経年変化、選択肢の作り方・傾向、年度間・試験Ⅰ~Ⅲの得点のばらつき、時間配分、弱い分野などをチェック。聴解はCD音声のインターバルの秒数、答えをマークするタイミング、問題指示の音声が流れている間にどのような準備ができるかなどをイメージした。問題集は繰り返し使用するため答やアンダーラインは記入しないが、間違えた問題は正解欄にマーク。後日同じ問題を何回も誤答することに気づく。
結果について若干注意が必要なのは、ほとんどはじめて解く問題だが、すでに講義でポイントを紹介されたものがあり、初見の問題とは同等ではないこと、試験場と違いリラックスした状態でやっていること、試験ⅡではPCやヘッドホンを使うと実際の音声と聞こえ方や緊張感が異なるなど、得点は額面どおりには受け取れない点だ。
その後、1問ごと1選択肢ごとにその意味・内容などについて、アークアカデミーの「日本語教師のページ→過去問解説」や教科書、用語集ほかで確認した。先に用語集に書き込んだことがらも役立った。わからないものについては、先生方にご指導いただいた。
時事問題は、その都度「過去問解説」で引用してあるサイトにあたり、必要最小限だけ印刷。概要をつかみキーワードやその文書に特有な表現などをマーカーで塗った。省庁等の施策などは大部になるケースが多く読むのが大変。その場合はグランドデザインを1枚にまとめたものが添付されていることが多いのでそれを利用した。この作業を後回しにしない。そのとき読まなければ、検定が近づくとさらに時間が不足してこうしたことに手間をかけるのが惜しくなり、結局読めない。「月刊日本語」の連載、日々の新聞記事、インターネットの検索や日経の記事検索も利用した。
こうして過去問を整理したものはノート1冊、時事問題はファイル1冊になった。過去問の年度ごとにこの作業を終え、翌日再度過去問を解き95%正解すれば可とした。その後検定までに1、2ヶ月程度の期間をあけ3、4回解くにあたっては、全ての問題文をテキストのようにじっくり読みすべての選択肢について正誤の理由を考え、かつ制限時間で終らせるように心掛けた。
この頃並行して、音声の学習を始めた。アクセントが苦手な私は、これを後回しにすると試験間際になって苦しむ予感がしたので早めに手を付けることにした。「過去問」、「特訓プログラム」など入手できる問題でアクセントに取り組んだ。方法は後述するが、1ヶ月ほど毎日短時間リラックスした状態で集中して聴いているとなんとなく高低の感じがわかってきた。その後検定当日までほぼ毎日何らかの形で聴いた。自転車の乗り方や逆上がりと同じで、一旦「こんな感じ・・・」というものがつかめると忘れにくい。苦手な方には早めに着手されることをお勧めしたい。
その頃、中級指導編の仲間たちからグループ学習の話が持ち上がった。秋までの半年どうモチベーションを維持していこうかと考えていた矢先で、まさに渡りに舟だった。
グループ学習では、仲間との話し合いで学習スケジュールを立て、随時修正する。「新合格水準用語集」を使った用語の学習、苦手なアクセント、声道断面図、IPA(国際音声字母)をはじめとした試験Ⅱ対策、文法の学習、過去問・各種問題集演習、理解しにくい用語・誤答問題の検討など、模試後は記述対策を加えた。輪番で講師役を決め、テーマに関連する問題の選択、配布、解説、資料配布まで行う。グループ学習は5月中旬に1回目を行い、本格的に始めたのは6月下旬。その後検定試験前日まで85回にわたって続けた。
このグループ学習は、今後受験を検討されている方にはぜひお試しいただきたい学習法。特に個別学習にない効果を感じたのは、第1に、メンバーによる講義形式での学習。講師役は問題を選び、答えあわせ、解説の過程で他のメンバーが理解できるように説明する必要があるため、わかっているだけでは十分ではなく、もう1歩踏み込んだ理解が必要になる。また他のメンバーも疑問点を整理し質問するので、予習のためまとまった学習時間をとることが習慣になる。
第2に記述問題の演習。これは毎回その場で決めたテーマについて自由に一人ひとり意見を出し合い、自分の考えを深めたうえで、あらかじめ決めた制限時間内に記述する。完成後、自分の作文を読み上げ、相互にコメント。さらに、書いたものを仲間が相互に添削する。この過程で自他の作文の良い点、改善点やパターンが見えてきて、次回に今回の成果や反省を踏まえてよいものを書いてみようという気になる。一人ではなかなかできない。
第3に試験Ⅱ対策。「過去問」7年分の全問題と「特訓プログラム」、「合格するための本」などの問題集を使って、問題ごとに(試験Ⅱの問題1、問題2・・・)それぞれ別のCDに入れ集中的に学習する。例えばアクセントならまず高い部分(H)が1つの問題ばかりを取り上げ、クイズ形式でどこが高いかあててみる。次はHが2つ続くもの・・・というようにアクセント核や高低(HL)の感覚がつかめてから徐々に難易度を上げ、最終的に過去問を最初から解けるように時間をかけて取り組む。声道断面図も絵を拡大し、同様にクイズ形式で楽しみながら覚える。IPA(国際音声字母)は時間を計って毎回書き、試験までに短時間ですらすら書けるように練習。これらの学習は一人でやると辛いが、仲間と一緒に遊び感覚で競争しながらやると負担が軽く自然と身に付き、検定当日の効果が大きい。
なによりもグループ学習は、同じ目的を持った仲間と学習するので刺激になる。学習が終わったあと疑問点をまとめてメールで送ってくる人や、グループ学習の前後に一人で図書館や喫茶店、ファミレスに通い詰めて毎日10数時間も勉強するツワモノまでいて、モチベーションはいやが上にも高まった。
グループ学習も軌道に乗りだしたころ、私の学習法は問題演習を中心としていたため、断片的な知識を蓄えているだけで知識が体系的に整理されていない、という問題点があることに気づいた。
そこでグループ学習と並行して、同学習でも勉強している「新合格水準用語集」を一冊全部、改めて腰を据えて取り組んでみることにした。やり方は講義の復習のときと同じ方法をとった。かなりのボリュームだったが時間をかけ、毎日決まった時間に復習、隙間時間も使った。この作業を終えたころから問題文の意図していることがだんだん見えてきたような気がする。自分にとって取り組みやすい学習書を1冊しっかり学習することは、時間がない中では遠回りに思え敬遠してしまいがちだが、実は合格への近道なのかもしれない。
その後「検定演習科」を受講した。当時退職していた私にとって、実はかなりの出費だったが、試験結果を受け取ったとき後悔することのないようにと受講した。
毎週水曜日9時30分池袋校、同じ志を持った30人が集う。予復習のうえ出席。池田先生のわかりやすいご講義と、先生がお作りになった丁寧な解説プリントをいただき、演習問題をこなした。記述問題に対する学習方法は参考になり、すでに述べたグループ学習でも使わせていただいた。検定演習科は試験に向けて大切なペースメーカーの役割を果たしたように思う。やむを得ず欠席したときには、先生から細やかなご配慮をいただき、感激した。
検定演習科を受講すると、模擬試験がセットになっている。検定の約1ヶ月半前、9月4日に行われた。
学習の進捗度を自分で確認できるほか、後日全問題の自分の解答・正解・正答率、試験ごとの平均点・標準偏差・順位・上位20%点の得点・順位が印刷され送られてくる。時間配分の検討や検定試験に近い緊張感が体験できるほか、概ね検定試験が行われる時間に合わせて予定が組まれて入るので、長丁場になる検定の一日の流れをシミュレーションできる。検定受験を考えておいでの方には、模試受験はオススメ。昨年の場合、模試の結果が検定試験の受験票と同じ日に届き、「いよいよ試験目前」とテンションは高まった。
演習科で問題を解き、模試を受け、問題演習の必要性を再度認識。知識を詰め込んでも肝心の問題ができなくては話にならない。これまでに学習したもののなかから、再度検定までに復習すべき問題(集)を拾い上げた。((○問)は小問のおおよその数)
・「新合格水準問題集」(400問)
・「合格水準問題集」(850問)
・「今週の問題」=アークアカデミーHP日本語教師のページ(1~最新のものを印刷し冊子に)」(950問)
・「検定演習科」で配布された問題(400問)
・「模試」の問題(240問)
・「聴解・音声特訓プログラム」
(以上アークアカデミー)
・「合格するための本/22・23年度」(各200問)
・「合格するための問題集2007~2009年度」(記述・聴解を除き400問)
・「記述式問題集50」(形式は従前のものだが、試験Ⅰ・Ⅲ対策として使える)
・「月刊日本語7月号」
(以上アルク)
・「検定試験問題(過去問)16~22年度」(240問X7年=1680問)(凡人社)
・「検定試験完全攻略ガイド」(ヒューマンアカデミー)
全部で5000問以上あり、問題を繰り返し解いているうちに、各分野の論点が整理できる。早めに着手し、知識の確認・整理と問題演習によるアウトプットをバランスよくコツコツと実行することが、合格水準に達する1つのポイントではないかと思う。
そのほか、アークでは外国人学習者と接する機会を多く設けてくださっている。教育実習、フリートーキング、文化交流会などがある。柿沼先生、長谷川先生には実際に会話を進めるにあたり、どのような考え方、進め方、心構えで接するのか、丁寧にご指導をいただいた。
また、先生方からも現場でアドバイスをいただける機会もある。EPAで来日しているフィリピン人介護士候補生の日本語学習のサポーターを、9月から約4ヶ月間経験させていただいた。初めてのサポーター体験で先生方や学習者のみなさんにかなりご迷惑をおかけした。にもかかわらず、ご担当の宮川先生には、サポーターとしての指導法のほか試験勉強の進み具合までお気にかけていただいた。遠藤ゆう子先生にはセッション終了後ほぼ毎回、その日に困ったこと、感じたことなどをご相談し、お忙しい中長時間にわたり具体的で有益なアドバイスを頂戴した。
みなさまには時間の許す限り学習者と交流する機会を積極的に作られることをお勧めしたい。また、現場で豊富な経験をお持ちの先生方にアドバイスをいただくことは、大変勉強になることはもちろん、自学からは得られない貴重な体験となる。
日の入りが早くなり、この時期の過ごし方が、検定試験の合否に大きな影響を与える。心身のコンディションを整えることが重要な時期だ。
数ヶ月間にわたり忙しい中、根をつめて勉強しているとどうしても疲労が蓄積し、あせりを感じてくる。やり残していることが気になり、直前にトライした問題が解けずに悲観的になったりした。そのため前日まで詰め込んでいたが、かえって不安は増大した。夜型の私は1週間前から起床・就寝時間を変えた。それでも長年の習慣から脱却できず、日中の長丁場の試験はこたえた。
かくして検定の当日。試験で実感したことがいくつかあった。
毎日一本調子で勉強を続けていて、本番の今日もまたいつものように問題を解く作業をするという感じで、思ったほど緊張感がない。そのため試験Ⅰでは傾向が変わっていたのに、時間配分の調整をすぐにはできなかった。最終的には見直しをする時間は確保できたものの、もう少し取り組みようがあったと反省。
試験Ⅱはアクセント問題のスピードが若干上がり苦戦した。一方、過去の体験記で合格者の先輩方がお書きになっていたが、開始直後に問題3の余白にIPA(国際音声字母)を書き込むことの強みが実感できた。さらに一歩進めて、声道断面図(12個)の中に音声記号を書き込む時間もあり、余裕を持って臨めた。
試験Ⅲでは始まってすぐに疲れが出て、失速気味。試験直前は詰め込まずのんびりするなどメリハリのきいた勉強が必要だったと反省。マーク式の得点は全体で模試よりも10点程度下回った。
当日は会場によっては食べ物屋、コンビニ、トイレ、至るところに行列ができる。休憩時間の過ごし方も影響が大きい。平成23年の検定はトータルで合格最低点166点と推定される。(私の個人的な推定。公表されていない)
記述式が苦手なので、最低点に達するためにマーク問題でできるだけ得点を稼いでおこうと考えたが、結果的にその戦略は奏功したように思う。試験Ⅲでマーク式に手間取ると記述にあまり時間がかけられなくなったり、テーマによっては苦手なものが出題されたりする可能性があること、記述式は年度ごとの記述式の平均点のばらつきが大きく、当該年の標準偏差も高いことがその理由だ。配点や合否基準に変更がなければ、次回も同様かもしれない。
学習の過程で出合った本がある。講義中に先生方から紹介されて手に取った本もあった。何かヒントがほしくなったときなどに紐解いてみた。すると、街や電車で話している人たちの会話を分析的に聴いている自分がいて、不思議な気分になった。ときには検定試験から離れ違った角度から日本語や日本語教育を眺めてみることも・・・。
・「初級日本語文法と教え方のポイント」市川保子著
・「考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法」原沢伊都夫著
・「日本語教師のための「授業力」を磨く30のテーマ」河野俊之・小河原義朗著
・「生きた日本語を教えるくふう」佐々木瑞枝著
・「日本語の教え方ABC」寺田和子、山形美保子、三上京子、和栗雅子著
・「OPIの考え方に基づいた日本語教授法」山内博之著
・「自律を目指すことばの学習」グループさくら著
・「日本語文法の謎を解く」金谷武洋著
・「かなり気がかりな日本語」野口恵子著
・「日本語ウォッチング」井上史雄著
・「日本人の知らない日本語」蛇蔵&海野凪子著
・「学ぶ意欲とスキルを育てる」市川伸一著
・「「普通がいい」という病」泉谷閑示著
・「河合隼夫のカウンセリング入門」河合隼夫著
・「一語一絵」一倉宏著
平成24年は10月28日(日)が検定試験です。早めの無理のない学習計画で、合格の栄冠を勝ち取られますよう心よりお祈り申し上げます。お仕事をお持ちの方などはくれぐれも心身のケアを心掛けられますように。
最後になりましたが、グループ学習では、各校受付のみなさまにはお忙しい中教室を確保していただくなど、格別のご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。
おかげさまでどうにか落ちこぼれることなく、楽しくアークアカデミーでの1年の学びを全うすることができました。思いがけず検定の合格証まで頂戴しました。これもひとえに各校の先生方、スタッフのみなさまの懇切丁寧なご指導の賜で、あらためて厚く御礼申し上げます。
一緒に学んだ仲間たちの励ましも大きな支えになりました。家族の協力もありました。みなさま本当にありがとうございました。
瀧野 一さん