【卒業生インタビュー/海外勤務】カメルーンの日本語学校から(4)~はじめての一時帰国その後~ | 日本語教師養成講座のアークアカデミー

【卒業生インタビュー/海外勤務】カメルーンの日本語学校から(4)~はじめての一時帰国その後~

2026/03/05

玉井 真理子さん
日本語教師養成講座 2023年1月卒業

「カメルーンの日本語学校から~半年を生き延びて~」第3回の内容はこちら

「カメルーン便り 続編~あこがれのアフリカから②~」第2回の内容はこちら

「カメルーン便り~あこがれのアフリカから~」第1回の内容はこちら

2025年の年末から2026年の年始にかけて、日本語教師として働いているカメルーンからはじめての一時帰国をしました。最低20度、最高30度という穏やかな気候のカメルーンの首都ヤウンデから、師走の日本に8か月ぶりに帰ったのです。

日本食が恋しいなどとこれっぽっちも思わなかった私ですが、日本に帰ってみたら、これがまあ…なんでも美味しいこと、美味しいこと!とくにコンビニスイーツのレベルの高さにあらためて感服。棚に並んでいるものを端から買いたくなってしまって、大いに困りました。

とは言っても日本滞在はたった20日間。あわただしく日本を発って一路カメルーンへ…というわけではなく、南アフリカ、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、ザンビアとまわってカメルーンの首都ヤウンデにもどってきました。

ボツワナ大学での交流
ボツワナ大学での交流

女一人のアフリカ南部5か国周遊の旅!その武勇伝(?)はまた別の機会にするとして、日本語教育とのかかわりで言えば、ボツワナのボツワナ大学で日本語を学ぶ学生さんたちとの交流がありました。まだ初級のレベルではありましたが、一生懸命日本語で私に語りかけてくれました。私が普段教えている学生たち同様に日本への留学を希望していて、そしてみんな日本のアニメが好きです。一緒に折り紙も楽しみました。カメルーンとボツワナ、両方の教室をオンラインでつないでの交流会のような企画ができないものかと、アイディアがふくらみました。

さて、カメルーンの日本語学校での私の授業が2月から再開されました。たとえば朝、学校の廊下ですれ違いざまにこんな会話をします。

「おはようございます、先生。何を食べますか?」

モーニングサービスをこれから食べるわけじゃないんだけどなあ。でも、こういう時の訂正フィードバックはどうすればいいんだろう、などと少し迷いつつ

「おはよう。えーっと、私は朝ごはんを食べましたよ。あなたは朝ごはんを食べましたか?」と返すと、

「私はパンと牛乳を食べます」

ああ、そうか、まだ過去形は習ってないから仕方ないよね、それに牛乳は食べるんじゃないんだよねと思いながら

「あなたはパンを食べました。それから牛乳を飲みました」と私。

「はい、先生。朝ごはんを飲みました」

たどたどしい日本語を駆使しながら、果敢に話しかけてくれる頼もしい学生たちです。

先日はこんなこともありました。下着という語彙を導入した時のことです。一人の男子学生がやおら立ち上がり、ズボンのベルトの上のところから少し見えているトランクスをグイっと引っ張り上げて、

「先生、これは下着ですか」と私に聞いてくるのです。

具体物を見て新しい言葉を覚えるのはそりゃあ大事ではあるけど、そんないきなり見せないでよと内心うろたえていたら、私の反応が薄いと思ったのか、ベルトまではずしはじめました。

「そ、そうです、そうです。それは下着です」

だからそれ以上もう脱がないで!とあわてる私よりも学生のほうが冷静沈着。

「脱がないでください」と、習ったばかりのナイ形をきちんと使って女子学生たちがキッパリ!おお、頼もしいガールズたち。

一方、教室の壁をヤモリがはっているのを見てすっとんきょうな声をあげた私を 「先生、新しい学生」と言って落ち着かせてくれたのは、頼りがいのあるボーイズたち。

また学生たちは、日本語がすこし上達してくると冗談めいたことも言うようになります。

〇〇(手段・方法)で〇〇(場所)へ行きます、という文型を導入して例文を作らせた時のことです。「新幹線で大阪へ行きます」「飛行機で(カメルーンから)日本へ行きます」というオーソドックスな文が出つくすと、

「自転車で日本へ行きます」自転車で海を渡るのか?!

「飛行機で学校へ行きます」ほう、専用機を持っているわけね。

面白がっていろいろなことを言い始めます。

「ブタで日本へ行きます」などという発言もありました。「ブタ?」と聞き返す私に、「ブタに乗ります」と言うのです。

ブタに乗って海を渡ってカメルーンから日本に行く?教室中大笑いです。私もツボにはまってしまい、しばらく笑いがとまりませんでした。

相変わらず楽しい教室です。

折り紙のカエルで遊ぶ学生
折り紙のカエルで遊ぶ学生

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