No.202 年賀状と白い道
2025/12/18
今年も師走がけっこうなスピードで駆け抜けていく。年のせいか、まさにそれを痛感する日々で、年内残り少ない時間に焦りを感じ始めた。自分のこともさることながら、学生についてもしかり。現在担当している準備教育課程は、クラス全員が日本での進学希望であるが、まだ進学先が決まっていない学生も少なくない。そんなわけで、授業の話も聞かずに、願書やら何やらを書くのに夢中の学生も。注意をする意味で「何を書いているのかなー?」などと覗き込んでも、悪びれる気配がない。中には「今日中に送らないと」「明日締め切りです」と主張する学生もいて、しかたなく大目に見るが、果たしていつ全員揃って「おめでとう!」と喜べる日が来るのか、まったく見えない。なぜもっと早く準備を始めないのかと気を揉みつつも、ああ毎年恒例の光景だったなと妙に納得している。
さて、年末と言えば、年賀状である。ここ数年「年賀状じまい」という言葉をよく耳にする。また、以前なら「年賀状の発売開始!」とニュースになっていたように思うが、最近の年賀状に関するニュースと言えば、「年賀状じまい」に加え「年賀状売り上げ大幅減」というような寂しいものだ。私はとりあえず今年も送るつもりだが、さて何枚書こうかと実際に買うにあたっていろいろ考えてしまう。年賀状で繋がっている関係もそれはそれでアリなのだが、「1枚85円」という郵便料金も大きくのしかかってくる。いつから年賀状は頭痛のタネになってしまったのだろう…何とも寂しい話である。
思えば、海外で暮らしていたときには、日本の親しい友人や家族にグリーティングカードを送るのが年末の楽しみだった。海外の郵便事情を考え、11月も中旬になるとスイッチが入る。で、まずはカード選び。どの国や地域も「異国情緒」にあふれていたが、特にロシアのカードは独特で芸術性あふれるデザインが多かった。4年暮らしていたので、「さて今年はどんなカードにしようか」と考えるのもワクワクした。そして、一枚一枚心を込めて書き上げ、長靴でザクザクと雪道を踏みしめて、ウラジオストク駅前にある大きな郵便局の窓口へと出しに行ったのも、今では懐かしい思い出だ。
雪道といえば、12月に入って3泊4日で姉とソウルへ遊びに行ってきた。私たちが着いた前日、ソウルに初雪が降ったそうで、市街地の道にも雪がかなり残っていた。それも翌日にはほぼ消えてしまったが、街に流れる音楽もあって、ちょっとだけホワイトクリスマス気分を楽しめた。東京とソウルを単純に比較することはできないが、ソウルのほうが流行の移り変わりが目まぐるしいように思う。その変化を感じるのも旅の醍醐味だが、いつも変わらぬ光景と再会するのもまた嬉しいものだ。例えば、ソウル市内の大型書店もそんな場所だ。今回は週末にあたったこともあり、店内は家族連れなどで大賑わいで、かわいい笑顔や声に癒された。さあ、今年もあとちょっと。何とか頑張れそうだ。





