合格体験記(舟本正太郎) | 日本語教師養成講座のアークアカデミー

合格体験記(舟本正太郎)

2017/02/08

1.アークアカデミーの検定対策講座を選んだ理由

私が日本語教育能力検定試験を受験しようと考えたのは、試験の約半年前である4月のことでした。当初は独学での合格を目指していましたが、膨大な試験範囲の中からどの箇所に重点を置いて勉強するべきか悩み、また同じ目標を持つ仲間と共に勉強することでモチベーションを維持することができると考え、検定試験対策講座をどこかで受講することにしました。


アークアカデミーの検定対策講座では、経験豊富な先生方による指導や模擬試験を実施して頂けるだけでなく、420時間WEB講座も併せて受講することができます。これは420時間養成講座に通っていない私にとって、日本語教育について学ぶ上で非常に魅力的なオプションであり、こちらの対策講座を受講することに決めました。


2.検定対策講座を受講して

対策講座では実践的な問題演習とその解説が行われます。配布される冊子には分野ごとに確認するべき重要項目がまとめられており、それを踏まえたうえで基本的な問題や過去問等を使った演習が行われました。膨大な試験範囲の中から特に出題頻度が高いテーマを扱ってくださるので、効率的に検定試験への対策を行うことができます。また、効果的に予習・復習ができるように別教材の学習範囲を提示して頂けたため、講座以外の空いた時間にも少しずつ自習することができました。さらに、独学では難しい論述に関しても複数回にわたる先生の丁寧な添削や指導のおかげでうまくコツをつかむことができたと思います。


本番の検定試験の約1ヶ月前の模擬試験は、タイムスケジュールや形式が本物の試験に沿った形で行われます。ここで一通り雰囲気を経験したことによって、本番では焦ってペースを乱すことなく落ち着いて自分の全力を出すことができました。これも独学では得ることのできない重要なポイントだったと思います。


そして、一緒に合格を目指して勉強しているクラスメートの存在もやはり重要でした。漠然と聞くだけで当初は全然わからなかったリスニングの良い対策方法を教えてくれたり、わかりやすい教材を紹介してくれたのも、同じ検定対策講座に通うクラスメートでした。


3.検定対策講座終了後

講座終了後は本番の試験まで息切れをせずに自習しなければなりません。しかし、わかってはいても毎日コツコツ参考書や問題集を開いて勉強するというのは難しいことです。そんな中で疲れている時、やる気が出ない時に非常に役立ったのは420時間WEB講座でした。要点を押さえわかりやすくまとめられた映像講義を見た後に確認の問題を解くというe-learning形式のコンテンツのおかげで、無理なく毎日勉強することができました。


時間がある週末には、近年の過去問をしっかり時間を計って解きました。依然としてこの時にはリスニングの結果が安定しませんでしたが、多肢選択式の問題に関してはある程度自信をもって解答できるようになりましたし、解いていてさっぱり見当もつかない問題は少なくなっていました。そのような問題に関してはもう一度WEB講座を見直すことで復習しました。試験が迫ってくると新しい別の参考書や問題集を購入して勉強した方がいいのではないかという考えが頭をめぐるかもしれませんが、結局のところ、どの参考書も検定試験合格に必要な知識を身に着けるために十分な情報は一通りカバーしています。したがって、直前の時期には既に手元にあるものを確実にする方がいいと私は思います。


そして、試験前最後の数日に1日2回は一度解いたものでもリスニング問題を聞きました。やはりリスニングは慣れの要素が強いです。また何度も練習することで、分からなかった時にはすっぱり諦める度胸がついてきます。他の問題と違い、リスニングは自分のペースで解くことはできず、分からなかったときに気持ちを引きずるとそれ以降の問題にも影響を及ぼしやすいです。したがって、リスニングは極端に言えば解くごとにその問題のことなど完全に忘れてしまうくらいの気持ちの切り替えが必要なのです。この気持ちの切り替えは、試験直前になってようやく身に付きました。


4.検定試験当日とその後

模擬試験を一度経験したこともあり、検定試験当日は落ち着いて臨むことができました。試験自体が例年より簡単だったこともあり、手応えはありましたが逆に合格ラインが大幅に上がっているのではないかという不安もかすかに感じました。試験時に最も障害となったのは空調でした。教室の空調の調子がおかしかったのか、風が直接当たる位置に座っていた私を含めた数人はコートやマフラーをつけたまま試験を受けていました。会場の状態は当日までは分かりませんので、厚着・薄着両方に対応できるよう準備することをお勧めします。翌日の解答速報で自己採点をした結果、合格ラインが大幅に上がっていたとしても受かっているだろうと楽観的に構え、約2か月後に合格証書を受け取ることができました。


当初は独学で乗り切ろうと考えていましたが、今アークアカデミーの検定対策講座を受講して本当に良かったと思います。私が日本語教育能力検定試験に合格できたのも丁寧な指導をなさって頂いた先生、クラスメート達、そしてアークアカデミーのスタッフの皆様のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

舟本正太郎さん

日本語教育能力検定試験
第30回 平成28年度 合格