日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
文法体系
登録日
2014年03月25日
問題
*この問題は2006年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。
次のそれぞれについて、【 】内に示した観点から見て、他と最も性質の異なるものを選べ。
問1) 【「~さえ」の用法】
- 田中さんの家は修繕費がかさんで、とうとう自分の退職金さえ使ってしまった。
- タバコの火さえ消していれば、こんな大きな山火事にはならなかったのに。
- 校外学習のきょうは常習犯の山田さえ遅刻せずにやってきた。
- 父母たちは子どもの帰りを心配して、真冬の海岸へさえ見回りに出かけた。
- 実技試験で失敗した純一郎は、恋人の牧子にさえ電話をかけられなかった。
問2) 【「いらっしゃる」の用法】
- 「今日のお嬢様は、いちだんとおきれいでいらっしゃいますこと。」
- 「山田先生は、10分ほど遅れていらっしゃるそうです。」
- 「札幌にいらっしゃったときは、是非お立ち寄りください。」
- 「お正月はどこかへいらっしゃいましたか。」「ええ、ちょっと台湾まで。」
- 「今度工藤先生が上海へいらっしゃるとき、私もお供で行かせていただくことになっているのよ。」
問3) 【「~がある」の種類】
- きのう、妹の結婚式がありました。
- 意外にも毎年、航空機の墜落事故があります。
- 昨夜遅く、近所で火事がありました。
- 今朝まで裏の駐車場に白い外車がありました。
- 明日、上半期の支店長会議があります。
解答
問1) 2
問2) 1
問3) 4
問題解説
問1) 2は「~さえ~ば」の形で後件が成立するために必要な条件を排他的に取り上げる。他は同類の中から極端なものを強調する。
問2) 1は「です」の尊敬。他は「行く、来る」の尊敬。
問3) 4は存在の「ある」。他は出来事、行為の「ある」。