日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語使用と社会

登録日

2007年12月19日

問題

 次の文章を読み、後の問いに答えよ。

ブラウンとレビンソンが提唱した(1)とは、お互いのフェイス(face)を脅かさないような人間関係調整の配慮をいう。
その配慮のストラテジーとして、他者に好かれたい、認められたいという欲求(ポジティブ・フェイス)を満たそうとするのがポジティブ・(1)であり、他者に邪魔されたくない、立ち入られたくないという欲求(ネガティブ・フェイス)を脅かさないようにするのがネガティブ・(1)である。ネガティブというのは「否定的な」という意味でも、消極的なという意味でもないということに注意する必要がある。

問1)

文章中の(1)に入る最も適当なものを選べ。

  1. アサーティブ
  2. ポライトネス
  3. アフォーダンス
  4. アコモデーション
     

問2)

フェイス侵害行為はどのように呼ばれるか。

  1. FAQ
  2. FEP
  3. FTA
  4. FIAS
     

問3)

親が子ども部屋を片付けて欲しいと思っている場合、ネガティブ・フェイスを尊重した言い方として最も適当なものを選べ。

  1. 片付けなさい。
  2. 最近、忙しそうだね。
  3. このガラクタ、何とかしようよ。
  4. 時間があいた時でいいから、片付けてくれないかな。

解答

問1)2
問2)3
問3)4

問題解説

問2)

FTA=FaceThreateningAct。フェイス侵害行為とは、フェイスを脅かす可能性のある行為のことで、相手のフェイスを脅かす度合いであるフェイス侵害度が高くなればなるほど、よりポライトなストラテジーが必要となる。

問3)

1.は、FTAを表に出して緩和せずに言っている。2.は、FTAを表に出さずに(ほのめかして)言っている。3.は、親しさ、共有感覚に訴える表現で、FTAを緩和して(ポジティブに)言っている。4.は、子どもに押し付けず、心理的に余裕を与える表現で、FTAを緩和して(ネガティブに)言っている。

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