日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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文字と表記

登録日

2011年02月22日

問題

次の文章を読み、後の各問いに答えよ。

日本語の文字は多様である。平仮名があり,片仮名があり,漢字がある。特に漢字は字形が複雑で字種が多いうえに読み方も一様ではなく,日本語習得の際の大きな壁になっている。数字やローマ字も日本語の表記にかぞえることができる。
ローマ字はヨーロッパ語でほぼ共通に使われる(ア)である。文字そのものは,多くの学習者に親しみやすいはずである。ところが日本語のなかで使われるときは,読み方が一様ではない。略語として使われるときにその特質がよく表れる。NHK,TDK,JRなどはローマ字の英語読みが基本になっている。JAL,ANA,Suicaなどはローマ字読みとでも呼ぶべきだろうか。外来語がそのままローマ字で表記されることもある。IT革命,Eメールなどがその例である。JICA(国際協力機構)はジャイカと読ませるようだ。
こうしたローマ字の使用を見ても,A日本語の表記はかなり自由度が高いといえそうだが,そもそもの正書法がないのである。

問1)

日本語の漢字について述べた以下の文のうち,誤っているものはどれか。1~4の中から一つ選べ。

  1. 当用漢字表(1946年,1850字)は,現代国語を書き表すために日常使用する漢字の範囲を定めたものである。
  2. 常用漢字表(1981年,1945字)は,現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すものである。
  3. 文部科学省文化審議会は,2010年(平成22年)6月7日に改定常用漢字表(2136字/4388音訓)を答申した。
  4. 改訂によって栃木,茨城,埼玉,山梨,神奈川,千葉などすべての地名も常用漢字表の漢字で書き表すことができることになる。

問2)

文章中の(ア)にあてはまる適切な語句を選べ。

  1. 音節文字
  2. 音素文字
  3. 表意文字
  4. 借用文字

問3)

文章中の下線部分Aについて説明した次の文のうち,適当でないものを,1~4の中から一つ選べ。

  1. そもそもどんな文字を使うかは自由である。「漢字」と書いても「かんじ」と書いても正しい。
  2. 送り仮名の付け方は,常用漢字表の音訓によって現代の国語を書き表す場合の目安を示すものである。
  3. 現代仮名遣いは,現代の国語を書き表すための仮名遣いのよりどころを示すものである。
  4. 公用文における漢字使用等については,厳格に定められている。

 

解答

問1) 4
問2) 2
問3) 2

問題解説

問1)

都道府県名は全て常用漢字表内で書けるようになるが、地名全てはカバーしていない。

問2)

アルファベットは音素文字。音節文字は平仮名などが該当する。

問3)

「送り仮名の付け方」は「よりどころ」である。

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