日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
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総合問題
登録日
2008年11月11日
問題
次の文章を読み、各問いに答えよ。
行動主義心理学における学習理論では、反応の正誤に対して即時にフィードバックや賞罰を与えることが効果的であるとされてきた。この考えに従えば(A)は、即座に正すべき誤りとされる。
これに対し、(B)の発達理論においては、何が正しい行動かという情報を外から与えてしまうと、むしろ主体的に規則性を抽出して自ら構造化を与えるための動機づけや能力を低下させてしまうと考えられている。従って、(A)による誤りを、外からただちに直すことに対しては否定的である。
問1.文章中の下線部に関係のあるものとして適当なものを選べ。
1.発見学習 | 2.プログラム学習 | 3.適性処遇交互作用 | 4.ピア・フィードバック |
問2.文章中のAに入る適当なものを選べ。
1 過剰拡張 | 2 過剰般化 | 3 自己強化 | 4 自動形成 |
問3.文章中のBに入る適当なものを選べ。
1 ガニエ | 2 ピアジェ | 3 ブルーナー | 4 ヴィゴツキー |
問4.認知説による学習の概念を述べたものとして適当なものを選べ。
1.動機づけは、賞と罰による外発的動機づけである。 |
2.白紙の状態から経験を積むことによって様々な知識を獲得する。 |
3.動機づけは、学習者の興味や関心を重視した内発的動機づけである。 |
4.学習環境は、教師による情報伝達を基本とし、反復による訓練を重視する。 |
解答
問12
問22
問32
問43
問題解説
問1 | プログラム学習は行動主義の応用例として知られる。そこでの正誤情報は、学習者の反応に随伴し、即座に与えられなければならない。この随伴性と即時性が強化のために重要。 |
問2 | 目標言語の一つの規則や意味的特徴を異種類の項目に適用させること。過剰一般化とも。 |
問3 | ピアジェの(認知)発達理論は、現在主流となっている認知理論の先駆であり、シェマと呼ばれる独特の認知理論を軸にしている。 |
問4 | 認知説では、学習は問題場面に直面した場合にスキーマを用いて解決したり、また問題を解決できるようなスキーマを獲得したりすることであると考える。3以外は連合説による学習の概念である。 |