日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語教育法・実技(実習)

登録日

2015年02月17日

問題

次の文章を読み、各問いに答えよ。

 

外国語教授法は、種々の考え方、理論が長い期間にわたって共存してきたが、最も盛んだった時期は1950年代から80年代にかけてであろう。

まず、A 言語学と心理学の理論を背景にしたオーディオ・リンガル法が1960年代に世界中で実践された。B 文型の定着、正確さについての利点が高く評価される一方で、C 批判も数多く起こった

やがてコミュニケーション重視のコミュニカティブ・アプローチが広く受け入れられるようになり、80年代には新教授法と呼ばれる一群のメソッドの応用が見られるようになった。

しかし、21世紀に入り、社会が大きく変化してきた中で、従来の教授法が想定していない多種多様な学習者が生まれており、D 教授法を第一に考える時代は過ぎたと言われるようになった。

 

問1)

文章中の下線部A「言語学」について、最も関連の深いものを選べ。

  1. 歴史比較言語学
  2. 認知言語学
  3. 構造主義言語学
  4. 社会言語学

問2)

文章中の下線部B「文型の定着」について、最も関連の深いものを選べ。

  1. パターン・プラクティス
  2. プロジェクト・ワーク
  3. シミュレーション
  4. ロールプレイ

問3)

文章中の下線部C「批判」について最も適当なものを選べ。

  1. 教師が教育法に熟練している必要性があり、教師養成に時間がかかりすぎる。
  2. 教室活動が受動的で自由な発話を産出する能力につながらない。
  3. 教授法が目指す教育環境を整えることが困難である。
  4. 学習者の誤りが訂正されず放置される傾向がある。

問4)

文章中の下線部D「教授法を第一に考える時代は過ぎた」とはどういうことか。最も適当なものを選べ。

  1. すべての学習者にあてはまる唯一絶対の教授法はないと考えること。
  2. 学習者を第一に考え、学習者の自主性にすべてを委ねるべきだとすること。
  3. 過去の教授法の歴史に決別し、新しい教え方の開発に専念すべきと考えること。
  4. 理論におぼれず実践の中にこそすべての解決策があると考え試行錯誤すること。

 

解答

問1) 3
問2) 1
問3) 2
問4) 1

問題解説

問1)

オーディオ・リンガル法は、文構造を重視する構造主義言語学を基盤としている。

問2)

繰り返しによって習慣化し、それによって習得できたとする。

問3)

教師のキューには反応できるが、自ら会話を生み出す能力が伸びなかった。

問4)

選択肢1のとおり。

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