日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
異文化コミュニケーションと社会
登録日
2004年11月18日
問題
次に述べる文は、「多言語主義」に関する説明である。読んで問に答えよ。
多言語主義とは( ① )立場である。また、多言語主義は一国家内に限らず、( ② )の原理として論じられることもある。
ただし、多言語主義は、特に( ③ )立場で主張されることが多いため、少数派の主張が受け入れられなかったときに、共存よりも( ④ )を持っている。こうなると本来の多言語主義というよりも( ⑤ )ということになり、民族対立などが避けられなくなるときもある。
問 文章中の( ① )~( ⑤ )に入る最も適当なものを、それぞれ次の選択肢の中から一つ選べ。
①: | 1. | 言語の多様性を肯定的に評価し、発展途上地域において複数の言語が共存することを望ましいとする |
2. | 言語の多様性や差異を肯定的に評価し、一つの社会において複数の言語が共存することを望ましいとする | |
3. | 言語の差異については判断中止(エポケー)し、現代社会において複数の言語が共存することの価値を評価しようとする | |
4. | 言語の多様性を中立的に評価し、一つの社会において複数の言語が共存する場合にのみ、それらの価値を評価しようとする | |
②: | 1. | さまざまな民族が国家を超えたレベルで理解し合うため |
2. | さまざまな言語話者が民族を超えたレベルで理解し合うため | |
3. | さまざまな民族や言語話者が国境を超えたレベルで交流するため | |
4. | さまざまな民族や言語共同体が国家国民を超えたレベルで共存するため | |
③: | 1. | 少数派の権利や利益を擁護する |
2. | 多数派の権利や利益を敵視する | |
3. | 少数派の権利や利益を抑圧する | |
4. | 多数派の権利や助長する | |
④: | 1. | 安直な諦念に走る消極性 |
2. | 依存の態度に変わる柔軟性 | |
3. | 対立関係に陥る危険性 | |
4. | 独立運動に至る必然性 | |
⑤: | 1. | 複数の一言語主義の対立 |
2. | 多言語主義同士の対立 | |
3. | 多数派による一言語主義 | |
4. | 少数派による一言語主義 |
解答
①-2 ②-4 ③-1 ④-3 ⑤-1