日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2008年04月22日

問題

次の文章を読み、問いに答えよ。
 

日本人は、自分のことを他人に説明するのが苦手である。ここでの最大の問題は、日本人の「察しの文化」である。「察し」とは、集団の成員が多くの了解事項を共有しているか、その前提に立つところに成立するコミュニケーションの様式である。
了解事項の共有意識に支えられ、「察し」の働きに依存すると、詳しく説明しようとする気が起こらない。何も知らない人を対象にものごとを順序正しく正確に説明することが、うっとうしく、めんどうになるのである。そして、「一を言えば十がわかる」、または「言わなくてもわかる」というような人間関係を重視することになる。気が利く人は重宝がられ、察しの悪い人は疎んじられる。「そんなこと、言わなければわからないのか」という叱責すらある。こうなると、ことばの役割は、最小限に抑えられることになる。
 

問1)文章中の下線部を表すキーワードとして適当なものを選べ。

  1. トリビアリズム
  2. エスノセントリズム
  3. 低コンテキスト文化
  4. 高コンテキスト文化
     

問2)英語で出版された本として不適当なものを選べ。

  1. 岡倉天心『茶の本』
  2. 加藤周一『雑種文化』
  3. 新渡戸稲造『武士道』
  4. 内村鑑三『代表的日本人』
     

問3)1960年代に駐日アメリカ大使を務めた人物は誰か。

  1. ジョセフ・グルー
  2. ドナルド・キーン
  3. エドウィン・ライシャワー
  4. エドワード・サイデンステッカー

解答

問1)4
問2)2
問3)3

問題解説

問1)

日本は、察し、以心伝心など、文脈に頼るコミュニケーションの文化(=高コンテキスト文化)である。

問3)

エドウィン・ライシャワーは東京生まれで、第二次世界大戦中から米国の対日政策立案に参与した。1961年~66年に駐日アメリカ大使を務めた。

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