日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2008年04月15日

問題

次の文章を読み、問いに答えよ。
 

カウンセリングは、特定のカウンセラーとクライアントが作り出す、二度と同じことがありえない独特のかかわりあいである。カウンセリングの進行や経過に伴い、両者の姿勢や気持ち、関係、相互作用が重要な要素となる。このプロセスを体験し、カウンセラーとクライアントの間で形成される信頼関係を(1)という。これは両者に温かい交流があり、安心感と信頼感のなかで自由に考えや気持ちが表現され、理解されるようなかかわりあいである。それゆえ、面接するにあたり、カウンセラーはクライアントが自由に(2)できるように、クライアントの不安や緊張した心理状態を受け止め、クライアントにとって安全で信頼できる環境を作るように努める。
 

問1)

文章中の(1)に入る適当なものを選べ。

  1. セラピー
  2. ラポール
  3. ボランタリー
  4. ホスピタリティー
     

問2)

文章中の(2)に入る適当なものを選べ。

  1. 自己暗示
  2. 自己実現
  3. 自己顕示
  4. 自己開示
     

問3)

アメリカの心理臨床家ロジャーズは、カウンセラーの態度条件としてどのような点を重視したか。不適当なものを選べ。

  1. 相手を無条件に受け入れようとする肯定的な態度
  2. 相手の感情や考えに積極的に耳を傾ける傾聴的な態度
  3. 相手の感情とは別に自分の役割行動をとる防衛的な態度
  4. 相手の世界を自分の世界として理解しようとする共感的な態度

解答

問1)2
問2)4
問3)3

問題解説

問1)

ラポールとは、互いに親しい感情が通い合って、打ち解けて話ができる関係をいう。心理療法や心理実験などで面接者と被面接者の間に必要とされる。

問2)

自己開示とは、他者に対して言語を介して伝達される自分自身に関する情報、及びその伝達行為をいう。自己開示は個人内の問題ばかりでなく、他者との関係の発展や衰退に役割を果たす。

問3)

ロジャーズは、態度条件として①共感的理解②無条件の肯定的配慮③真実性を挙げている。真実性とは、役割行動や防衛的態度をとらず、自身の感情とその表現が一致していることである。

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