日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
文法体系
登録日
2016年04月19日
問題
*この問題は2005年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。
次の文章を読んで、後の各問に答えよ。
修飾とは、ある語、句、節などの内容をより明確にするために別の語、句、節を付け加えて表現することである。節が名詞を修飾するときに、これを連体修飾節と呼び、修飾される名詞を底と呼ぶ。連体修飾節の中の述語部分と底が一定の補語の関係にあるものを、内の関係の連体修飾節、または(1)という。これに対し、連体修飾節の述語と底との間に直接的な補語の関係を持たないものを、外の関係の連体修飾節、または(2)という。
問1. 文中の(1)(2)に入れるのに適当なものをそれぞれ選べ。
(1)1. 同格節 2. 並列節 3. 補足節 4. 関係節
(2)1. 従属節 2. 内容節 3. 接続節 4. 非制限節
問2. 次の例の中で、相対節と呼ばれる連体修飾節を持ったものはどれか。
1. 商店街を出た左側
2. 蓮の花が咲いている絵
3. おととし沖縄で撮った写真
4. 子どものころに祖母から聞かされた話
解答
問1 (1) 4 (2) 2
問2 1
問題解説
問1(1) |
「昨日書いた作文」のような連体修飾節の使い方で、この句は「昨日作文を書いた」からできたものだが、句自体には対象格を表す格助詞「ヲ」がなくなっている。このように修飾節中の動詞と底の名詞との間に何らかの格関係を持っている修飾節を「関係節」という。 |
(2) |
「さんまを焼くにおい」のような連体修飾節の使い方で、この句では(1)とは異なり、底の名詞「におい」と修飾節中の動詞「焼く」との間には、どんな格助詞も挿入することができない。またこの例句の場合「におい」の内容(さんまを焼く)が修飾節で表されていることから、このような修飾節を「内容節」という。 |
問2 |
この1の例句も、連体修飾節分類の大きな枠組みの中では「外の関係」に当たる。ただし、(2)とは異なり、「商店街を出た(ところから見た)左側」という構成になっている。このように相対的な位置関係や時間関係(巨人が負けた翌日)、因果関係(試験に合格したごほうび)を含んだ連体修飾節を「相対節」という。 |