日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
文法体系
登録日
2016年02月09日
問題
*この問題は2008年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。
次の文章を読み、後の問いに答えよ。
日本語学習者が苦労させられる文法形式に助詞がある。それぞれがいろいろな用法を持つのだが、何より先に彼らが学ぶのが「場所」を表す用法である。
まず、「研究室にいる」と「研究室で勉強する」では、同じ場所を表すのに助詞が異なっている。つまり、「に」は存在の場所であり、「で」は( 1 )の場所を表す。「いる・ある」などの存在を表す動詞と共に用いられるのが「に」であり、( 1 )を表す動詞と結びつくのが「で」である。「で」はこの他に「( 2 )の場所」を表すこともあるので、注意しなければならない。
また、「働く」は「で」をとるが、「勤める」は「に」をとる。同じような動詞に思えるが、これらの使い分けがあるのは( 3 )からと考えられる。
問1) 文章中の( 1 )( 2 )に入る適当なものを選べ。
( 1 ): | 1. 移動 | 2. 出来事 | 3. 状態 | 4. 動作 | 5. 目標 |
( 2 ): | 1. 移動 | 2. 出来事 | 3. 状態 | 4. 動作 | 5. 目標 |
問2) 文章中の( 3 )に入る適当なものを選べ。
- 「働く」が意志的な動作を表すのに対し、「勤める」は無意志的な動作を表す。
- 「働く」が純然たる動作を表すのに対し、「勤める」は習慣を表す。
- 「働く」が現場での動作を表すのに対し、「勤める」は会社などの勤務を表す。
- 「働く」が労働という動作を表すのに対し、「勤める」は所属を表す。
- 「働く」が家事などの労働を含むのに対し、「勤める」は対価を伴う勤務を意味する。
解答
問1) ( 1 ) 4 ( 2 ) 2
問2) 4
問題解説
問1) 「渋谷でコンサートがあります」のように、存在の「ある」ではなく、出来事を表すこともある。