日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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日本語教育の歴史と現状

登録日

2004年09月23日

問題

次の文章を読んで、後の問に答えよ。

世界で日本語を学習する人の数は、国際交流基金の調査(1998年)によると約( ① )である。
 最も日本語学習者が多いのは( ② )で、第2位は( ③ )、次いで( ④ )の順となっている。( ② )は、第二次世界大戦以前、⑤30年とも40年とも言われる日本の植民地支配下にあり、日本語が国語として教えられた地域である。( ④ )は、全地域が植民地というわけではなかったが、日本の傀儡政府が支配する地域が存在した。
 このように見てみると、⑥日本語教育が盛んな所は、かつて日本が植民地として支配した地域が多いことがわかる。もともと、東アジアの端に位置する日本で用いられる言葉を学習するのは、歴史的に日本と交流の深いアジアの国・地域が多い。また、近代に日本の帝国主義的な支配を受けた地域は、戦後の経済発展の輸出先、安価な労働力の供給源であり、日本語教育の需要先となっている。
 こうした点に思いを巡らせば、日本語教育の教授者は、学習者の国の文化・歴史に無関心ではいられないはずである。

問1.( ① )に入る適当なものを選べ。

 1.170万人  2.190万人  3.210万人  4.230万人  5.250万人

問2.( ② )~( ④ )に入る国をそれぞれ選べ。

 1.アメリカ  2.中国  3.韓国  4.オーストラリア  5.タイ

問3.文中下線部⑤についての記述として適当でないものを一つ選べ。

1. 日本が総督府を設置した時期から計算すると35年となる。
2. この国の軍隊を解散させ、日本軍が駐留した。
3. 日本の元総理大臣が総督府の統監に就任した。
4. 固有の姓名から日本的な姓名への改変を強制した。
5. 国際平和会議において、列強は日本を非難した。

問4.文中の下線部⑥について、大戦後、日本への戦時賠償を放棄した国はどこか。一つ選べ。

1.インドネシア  2.オランダ  3.スリランカ  4.韓国  5.ミャンマー

解答

問1.3
問2.②3  ③4  ④2
問3.5
問4.3
 

問題解説

問3.1907年6月、高宗はハーグの万国平和会議に密使を派遣して「保護条約」は韓国皇帝の批准がなく不法なものであると訴えたが、取り上げられなかった。
問4.サンフランシスコ条約において、当時スリランカ代表のジャワルデナ(後の大統領)が「憎しみは憎しみによってはやまない。愛によってである」と仏教の心を説き、日本からの戦時賠償を放棄したのは有名。
 

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