日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
総合問題
登録日
2005年05月06日
問題
問1) | 「結果の状態」を表す「~ている」という文型を導入する際に、最も適切な会話例を選べ。
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問2) | 会議の資料を用意しておいてください」という文型を指導している。文型練習で使う例文として不適切なものを選べ。
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問3) | 敬語の指導を行っているとき、外国人学習者が「では、イスにお座りします」という発話をした後、自分の席に座った。どうも謙譲表現の理解が十分ではないらしい。この学習者の指導のポイントとして最も適切なものを選べ。
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解答
問1) 3
問2) 1
問3) 2
問題解説
問1) | 1と4は「動作の継続」を表す「~ている」になっている。2は「繰り返し」の「~ている」の用法である。 |
問2) | 「準備行為」の「~の前に~ておく」の用法の問題。1の例文は「状態保持」の用法で「そのまま~ておく」という意味合いで使われている。 |
問3) | 言語学上の分類では、謙譲表現には2種類ある。まず一つが「受け手尊敬表現」と呼ばれるもので「先生の鞄は私がお持ちした」のように、自己の受け手への行為をへりくだることにより受け手への尊敬の気持ちを表すもの。もう一つがこの問題で表した「謙遜表現」で「京都支社から参りました〇〇と申します」のように行為の受け手が存在せず、ただ単に自己の行為をへりくだる表現である。この「謙遜表現」で使われる動詞は限定があり、学習者にはそのことをしっかりと指導しないとこの問題のような誤文が発話されることになる。 |