日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
総合問題
登録日
2005年04月07日
問題
次の教師のコメントは、どのような概念を反映しているか。適切なものを選べ。
問1 | 教師が頻繁に行う小テストが文法項目中心だったり、語彙中心だったり、あるいは内容中心だったりすることによって、学習者の勉強方法は変わってくる。別の言い方をすれば、優れたテストは学習者が何を学べばいいのか、望ましい到達目標を具体的な形で示すことになる。 |
1.波及効果 2.天井効果 3.全体的評定 4.分析的評定
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問2 | 教師の役目は、単に文法や語彙といった言語項目・知識を伝授するだけでなく、より自律的な学習者を育てるように、学習を効率よく進めるためのスキルや方略を指導することも重要である。個人差はあるものの、学習者に効果的に学習できることを気づかせたり、練習させたりすることによって、問題を解決できる。 |
1.ビリーフ 2.参与観察 3.学習者オートノミー
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問3 | 幼児の母語習得の第一歩は、大人の指示に対する身体の反応である。したがって、聴解を優先して、口頭作業はしばらく要求しないことが重要である。 |
1.CLL 2.TPR 3.サイレント・ウェイ
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解答
問1: 1
問2: 4
問3: 2
問題解説
問1: 「波及効果」とはテストとして出題された課題や項目が学習者(教授者を含む)のその後の学習目標とされること。
問2: 「ストラテジー・トレーニング」は「学習者トレーニング」ともいう。学習成果があがらない原因の一つとして、学習に有効な、このストラテジー(学習方略・方法)を使っていないことがある。このような考え方に基づき実践される指導。「ビリーフ」とは学習者が持っている学習観のこと。
問3: TPRとはトータル・フィジカル・レスポンス(Total Physical Response)の略。アメリカの心理学者アッシャー(J. Asher)の理論による外国語教授法。教師の指示により学習者を行動させ身体の反応により言語の特徴を実感させる方法で「全身反応教授法、命令教授法」ともいわれる。