日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語使用と社会

登録日

2005年07月28日

問題

次の文章を読んで、①~⑥に入る最も適当なものをそれぞれ一つ選べ。

 敬語の分類の仕方や分類したものの命名については従来多くの説がたてられ、議論の多いところである。これは分類の基準が、あるものは人称を主とし、あるものは話し手の敬意を示す対象を主とし、またあるものは敬意の表し方を主とするなど、まちまちであるためである。
 ここでは、今日、普通に考えられている「敬語」の概念を一応ふまえて、日本語教育上必要と思われる基礎的な知識をまとめてみる。
 普通「敬語」というものを「尊敬語・謙譲語・ていねい語」の三つに分類して考えることが多いが、これは話し手の( ① )を、分類の名称にそのまま当てはめたものである。これを「話し手・聞き手・話題の人」という関係でとらえ直し、そのうえで話し手の敬意の向けられる対象についてみてみると、従来の「尊敬語・謙譲語・ていねい語」ということばで言われているものは、並列的に三つ並べて扱うのは適当でないことがわかる。( ② )だけは別の扱い方をする必要があるのである。
 ( ③ )とは、話し手が話の素材になる人に対して、特にていねいな言い方をする(高い敬意を示す)ときに用いる語である。
 ( ④ )とは、話し手が話し手自身、または話題の人(話し手側の人が多くこれに当たる)の行動を、話し手が対等の関係にある人に言うときの言い方より低めて言い表すことによって、結果的に、相手及び話題の人を特にていねいに遇するのに用いる語を言う。
 ( ⑤ )とは、普通、話をするときに直接相手に向けて使う形式である。
 これらとは別に、聞き手や話題の人に対するていねいなもの言いとして敬語を使うのではなく、女性の間で多く使われる、話し手自身の上品さを保持するための言い方といえるものがある。これを( ⑥ )という。

①:1.敬意の高低の違いに関する表現
   2.敬意の性質に当たる表現
   3.敬意の「うち・そと」の使い分けに当たる表現
   4.相手に対する敬意の明白度の違いに関する表現

②:1.尊敬語  2.謙譲語  3.ていねい語  4.美化語

③:1.尊敬語  2.謙譲語  3.ていねい語  4.美化語

④:1.尊敬語  2.謙譲語  3.ていねい語  4.美化語

⑤:1.尊敬語  2.謙譲語  3.ていねい語  4.美化語

⑥:1.尊敬語  2.謙譲語  3.ていねい語  4.美化語

解答

① 2
② 3
③ 1
④ 2
⑤ 3
⑥ 4

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