日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2005年09月08日

問題

次のそれぞれの問に答えよ。

問1)

人間の長期記憶へ情報を転送するための「精緻化リハーサル」に相当するものはどれか。

  1. 情報をいくつかの、かたまりに区切り直す。
  2. 電話番号をリハーサルして、音響的に符号化する。
  3. 黒板に書かれた数式を意味を考えずに、ノートに書き写す。
  4. 複雑な漢字を覚えるときに、字の形を視覚的に符号化する。
     

問2)

授業において、学習者の知的好奇心を利用することは、有用な方法である。そのような授業方法に発見学習がある。これについて最も適当なものを選べ。

  1. 弁別的な強化だけでなく、観察によって学習が成立する。
  2. 既成事実としての宣言的知識を、効率よく伝達することである。 
  3. 既有の間違った知識や先入観を利用して、驚きを引き起こすことである。 
  4. 試行錯誤の行動後に、望ましい結果が得られれば、その行動が強められる。
     

問3)

ある言語で、例えば「依頼」をする場合、その言語の社会文化的規範の制約を受ける。しかし、この規範は、文法的な規範とは異なり必ずしも明確に記述されていないので、第二言語での習得が難しい。学習者が、母文化での規範を、第二言語使用に当てはめてしまうことを何というか。

  1. 過程的転移
  2. 語用論的転移
  3. 言語内エラー
  4. 言語間エラー

 

解答

問1) 1
問2) 3
問3) 2

問題解説

問1)

1は、長期記憶へ転送するためにチャンキングを行っている。他は、無転送リハーサル(維持リハーサル)である。

問2)

発見学習では、学習者が知識の形成される過程を発見的に体得することが目標となる。発見する喜びで、内発的動機が高まるだけでなく、発見の技術の習得や、学習内容の保持などの利点がある。

問3)

「転移」にはいくつかのレベルがあるが、母文化の規範を当てはめた場合は、「語用論的転移」といわれる。

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