日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2008年03月25日

問題

次の文章を読み、問いに答えよ。
 

年少者対象の第二言語教育は、一般成人対象の第二言語教育とは異なり、母語をどうするかが重要なポイントとなる。
(A)バイリンガル教育は、母語能力の発達のうえに第二言語のレパートリーを付加することが目標とされ、両言語の育成が目指されるのに対して、(B)バイリンガル教育は、第二言語の育成が第一義的な目標とされ、そのために母語能力を喪失しても許容される。
また、多民族多言語社会で、少数派の言語は地域社会で使用される機会がほとんどない。学校でも主流言語の学習が進められると、発達途上の母語を保持、発達させる機会が奪われてしまうことになる。それに対して、主流言語は、政治・経済・マスコミのどの場面をとっても大きな力を持ち、たとえ学校で学ぶ機会が減少しても、学校の外で使用する機会が十分にあることから、多数派の年少者は母語能力を十全に発達させることができるといわれている。
 

問1)文章中の(A)、(B)に入る適当な組み合わせを選べ。

  1. A=全面的B=部分的
  2. A=同時的B=継時的
  3. A=加算的B=減算的
  4. A=付加的B=部分的
     

問2)文章中の下線部を表す用語として適当なものを選べ。

  1. イクイティ
  2. エノンシアシオン
  3. エスノメソドロジー
  4. エスノリンギスティック・バイタリティ

解答

問1)3
問2)4

問題解説

問1)

減算的バイリンガル教育の場合、子どもの言語能力はどちらの言語においても母語話者のレベルに達しないダブルリミテッドになることが多いという報告がある。加算的バイリンガル教育=付加的バイリンガル教育、減算的バイリンガル教育=除去的バイリンガル教育ともいう。

問2)

エスノリンギスティック・バイタリティとは、民族語の活力のこと。

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