日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語教育と情報

登録日

2011年02月15日

問題

次の文章を読み、後の各問いに答えよ。

言語研究用に計画的に集められた電子化言語データの集積をコーパスという。データが電子化されているかどうかは必須ではないが,現実的にはコーパスはコンピュータで取り扱えることが前提となっている。
そのコーパスを利用して,より実際的な言語の仕組みを探る学問がコーパス言語学である。20世紀後半に英語研究を中心に発達した新しい言語研究の方法である。
コーパス言語学は,言語運用の(ア)な記述をもとに言語事象を実証的に解明しようとするという特徴を持っている。従来の(イ)による方法では気づかれにくかった現象を具体的に数値で示すことで客観性が保証される利点もあるが,一方で,A新しい方法論だけに研究手法に未開拓な部分がある
なお,日本ではコーパスという名称は使われていないものの,国語学の分野において国立国語研究所などでコンピュータを利用した言語資料の研究は行われていた。現在は,国立国語研究所において,大規模な言語コーパス整備計画が進んでいる。
(参考:『新版日本語教育事典』大修館書店)

問1)

文章中の(ア)に入れるのに最も適当なものを,次の 1 ~ 4 の中から一つ選べ。

  1. 詳細
  2. 膨大
  3. 客観的
  4. 定量的

問2)

文章中の(イ)に入れるのに最も適当なものを,次の 1 ~ 4 の中から一つ選べ。

  1. 内省
  2. 論理
  3. 帰納
  4. 演繹

問3)

文章中の下線部A について,どのような問題が考えられるか。不適当なものを,次の 1 ~ 4 の中から一つ選べ。

  1. 著作権の問題の調整が事前に必要で,簡単に公開できない。
  2. 分析の基礎となる「語」という言語単位の規定が,日本語では難しい。
  3. コーパスの利用者は専門家並みのITに関する知識・技術が求められる。
  4. ある言語運用の証拠は提示できるが,その運用法がないことは言い切れない。

 

解答

問1) 4
問2) 1
問3) 3

問題解説

問3) コーパスの利用には通常のIT知識で十分である。

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