日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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文法体系

登録日

2012年07月24日

問題

次の文章を読み,下の問いに答えよ。

出来事を「開始から終了までひとまとまりのこととしてとらえるか,それとも開始・動作(変化)・完了・結果といった時間の流れに沿って段階的にとらえるか」といった,出来事の内的時間に関する文法的カテゴリーを(ア)という。
日本語では「雨が降っている」のように,動詞に,元来動詞であった「いる」を補助的に後接させて継続を表す。これを「補助動詞」といい,この他に「(置いて)ある」「(食べて)しまう」「(消えて)いく」などがある。
たとえば,「~ている」が表す継続には,ある動作が始まってそれがまだ終わらずに続いているという場合と,「(イ)」のように,ある事が瞬間的に実現(開始,終了)して,その結果の状態が今,眼の前にあることをいう場合の二通りがある。
(平成13年度)
 

問1)

文章中の(ア)に入れるのに最も適当なものを,次の1~4の中から一つ選べ。

  1. テンス
  2. ムード
  3. ヴォイス
  4. アスペクト
     

問2)

文章中の(イ)に入れるのに不適当なものを,次の1~4の中から一つ選べ。

  1. この魚は死んでいる。
  2. 2階の窓が開いている。
  3. ろうそくの火が消えている。
  4. 太郎は先月から卒論を書いている。

 

問3)

動詞を「~ている」に基づいて四つに分類したのは誰か。最も適当なものを,次の1~4の中から一つ選べ。

  1. 三上章
  2. 寺村秀夫
  3. 奥津敬一郎
  4. 金田一春彦

 

解答

問1) 4
問2) 4
問3) 4

問題解説

問1)

2. ムードはモダリティともいう。

問2)

4. は空欄の前の「ある動作が始まってそれがまだ終わらず続いている場合」の例に当たる。

問3)

1. の三上章は主語廃止論を唱えた。3. の奥津敬一郎は『「ボクハウナギダ」の文法』の著者。

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