日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
文法体系
登録日
2015年01月13日
問題
次の文章を読み、各問いに答えよ。
【節の構造】
単文は一つの節でできているが、複文は二つ以上の節からなる。複文には主節が一つあり、他は全て従属節である。
複文において、主節にはさまざまな文法カテゴリーの形式が出現しうる。「先輩に聞いた話では、花子は遅くまで片付けさせられていたらしいよ。」という文の述語部分には、順番にヴォイス、アスペクト、テンス、Aモダリティが出現している。現れるカテゴリーは、この他に肯否、丁寧さがある。
しかし、従属節の場合、これらの文法カテゴリーの出現に制限がある。「~ながら」「~つつ」などの形式を取る副詞節では、 (ア) は出現するが、それより後の文法カテゴリーは出現しない。「~れば」「~と」「~たら」などの形をとる条件節では、ナラ節を除いてテンスは出現しない。
このように、節の種類によって取りうるカテゴリーが異なるが、これらからその文的度合・従属度が分かる。上述の副詞節は、最も (イ) 従属節である。
問1) |
文章中の下線部A「モダリティ」について述べたもののうち、最も適当なものを次の1~4の中から一つ選べ。
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問2) |
文章中の (ア) に入れるのに最も適当なものを、次の中から一つ選べ。 1. ヴォイス 2. アスペクト 3. テンス 4. 肯否 |
問3) |
文章中の (イ) に入れるのに最も適当なものを、次の中から一つ選べ。
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解答
問1) |
1 |
問2) |
1 |
問3) |
2 |
問題解説
問1) |
3の客観的素材は「コトガラ(客観的事実)」に該当する部分。4は韻律によっても表される。 |
問2) |
「固い椅子に座らせられながら、話を聞いた」のようにヴォイスは現れるが、アスペクト、肯否、テンスなどは現れない。 |
問3) |
1と3は同じ意味。副詞節は、取れる文法カテゴリーの制限が強く、それは従属度が高いということにつながる。4は錯乱肢。 |