日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
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総合問題
登録日
2014年11月11日
問題
*この問題は2005年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。
次の文章を読み、後の問に答えよ。
格助詞には「が、の、に、を、へ、で、より、と、から、まで」等があると言われているが、「が」は動作主・状態主を表したり、「~が欲しい」などのように対象を表したりする。
また、「の」は体言の二者関係という特殊な機能を表し、他とは別個に扱うべき助詞であろう。「の」だけは他の格助詞と異なり、( ① )をつかさどる機能を持つのである。つまり、「AのB」の形で、Bに対するさまざまな関係を示すのであるが、Bだけでは漠然とした概念を、Aによって意味限定するのである。
問1 「水が欲しい」「お金が要る」などの「~が」を指す用語として「対象語」という術語を提唱した学者は誰か。
1 時枝誠記 2 三上章 3 金田一春彦 4 橋本進吉
問2 文中の( ① )に入る適当なものを選べ。
1 題目 2 居体言 3 連体修飾 4 所有格
問3 次の「~の~」の意味が、他と最も性質の異なるものはどれか。
1 賛成の方
2 横浜の友人
3 花見見物の客
4 上位入賞の選手
解答
問1 1
問2 3
問3 2
問題解説
問1 時枝誠記 (1900~1967)。ソシュールの言語理論を批判し、独自の言語観に基づき「言語過程説」を唱え、国語学の分野に新しい展開をもたらした。
問3 2番は所在を表す。他は、動作性の名詞について、その動作・作用・状態の主が後ろの名詞であることを表す。