日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語教育法・実技(実習)

登録日

2015年04月28日

問題

次の文章を読み、下の各問いに答えよ。

 

学習の評価は、実施する時期や目的によって、いろいろに分けられる。

1 診断的評価

 コースの開始前に、学習者の実態を把握して、授業内容や授業形態の最適化を図る評価である。

 A当面の学習に必要な基礎的知識および技能の既習状態の診断のためのテスト、また能力だけでなくB適性に応じた学級編成を行うためにテストを行うこともある。なお、診断的評価はふつう授業開始前に行われるが、C場合によってはコースの途中で実施されることもある

2 形成的評価

コース進行中の学習者の学習習得状況を絶えずチェックして、教師と学習者の両方にその都度フィードバックすることにより、教授活動と学習活動の改善のために行う評価である。

3 総括的評価

 一定期間の学習が終了した時点で、D学習目標に対する学習者の学力を総括的に判定し、評価するもので、主として学期の中間や期末、学年末に行われる。総括的評価には、上記のような種々のテスト結果のほか、宿題や小テストなどの平常点や、学習意欲を反映する出席点なども加味して成績として決定するのがよいとされている。

 このように評価を出していく手段として最も多用されるのがテストであるが、テストもいろいろな観点で分類される。出題形式から分類すると客観的テスト、主観的テストなどに分けられるが、いずれにしてもその評価が適正に行われるためには、テストの (ア)  が重要になる。

 特に主観的テストは採点者の主観が結果に影響するだけに、より客観的な採点ができるように、採点者は採点の際に起こる誤差についての知識を十分確認したうえで注意して採点に臨むことが求められるのである。

問1)

社会文章中の下線部AとBのテストを何というか。最も適当な組み合わせを

次の1~4の中から一つ選べ。

 

A

B

1

プロフィシエンシー・テスト

アプチチュード・テスト

2

プレースメント・テスト

アチーブメント・テスト

3

アプチチュード・テスト

プレースメント・テスト

4

プレースメント・テスト

アプチチュード・テスト

問2)

文章中の下線部C「コースの途中で診断的評価が行われる」のは、どういう場合か。最も適当なものを次の1~4の中から一つ選べ。

  1. 学習に適応できない学習者に対して、その原因を診断し、治療の手順を決定するために行われる。
  2. クラス編成に対して不満を持っている学習者に対して、現在の既有知識や技能を診断するために行われる。
  3. 学習者のニーズとコースのシラバスが対応していないと判断された場合に、適切なシラバスを再設定する場合に行われる。
  4. よほどのことがないとこういうことはしないが、クラス成員間での相性が非常に悪いと判断された場合に、クラスを再編成する場合に行われる。

問3)

文章中の下線部D「学習目標に対する学習者の学力を総括的に判定し、評価するもの」のようなテストを何というか。最も適当なものを次の1~4の中から一つ選べ。

1. 熟達度テスト        2. 到達度テスト   

3. 標準学力テスト        4. 総合的テスト

問4)

文章中の (ア)  に入れる語として最も適当なものを次の1~4の中から一つ選べ。

1. 信頼性と利便性        2. 妥当性と信頼性

3. 経済性と有効性        4. 妥当性と有効性

 

解答

問1) 4
問2) 1
問3) 2
問4) 2

 

問題解説

問1)

プロフィシエンシーテストは能力試験。アチーブメント・テストは一定期間の成果を見る。

問2)

クラス分け前のテストだけで全てが測れるわけではなく、適宜見直すことも必要。

問3)

学習目標に対して、どの程度「到達」したかを測るテスト。

問4)

テストを評価する基準はさまざまにあるが、最も重要なのが妥当性と信頼性である。

 

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