日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
形態・語彙体系
登録日
2016年05月10日
問題
*この問題は2008年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。
次の文章を読み、後の問いに答えよ。
ある人が身につけている語彙を、その人が書いたり話したりする際に用いることができる( ア )と、聞いたり読んだりする際に受け入れることができる( イ )に分けて考えることがある。一般に( ウ )のほうが( エ )より異なり語数が多い。
また、ある人の持つ語彙の全体は、使用頻度が高く、蜜で確定している中心部分から、粗で流動的な周辺部分へ広がる球体のようにたとえることもできる。この中心部分を成す語彙を( 1 )と呼ぶ。選定に当たっては語彙調査に基づいて、統計的に各語の価値順位を定めていく客観的な方法がとられる。これに対して主観的に日常生活の主要な部分をまかなうことができる語彙を特別に区別して( 2 )と呼ぶ。外国語を学ぶ際の目安としてよく用いられる考え方であり、語彙を日常生活の尺度でとらえたものといえる。
次に、語を意味の面から考えてみると、「山(やま)」という語が直接示している意味は、富士山のように実際の山そのものと考えることができる。「川(かわ)」も現実の川そのものであろう。しかし、「山」は「やまやま」のように繰り返しの形で用いることがあるが、「川」にはない。「複数の川、漠然と川一般」のような意が「かわ」には含まれているようである。
問1) | 文章中の( 1 )( 2 )に入る適当なものを選べ。 | ||||
1 基準語彙 | 2 基調語彙 | 3 基礎語彙 | 4 基本語彙 | 5 規範語彙 | |
問2) | 文章中の( ア )~( エ )に入る適当な組み合わせのものを選べ。 | ||||
| ア | イ | ウ | エ | |
| 1 理解語彙 | 使用語彙 | 理解語彙 | 使用語彙 | |
| 2 表出語彙 | 受容語彙 | 表出語彙 | 受容語彙 | |
| 3 使用語彙 | 理解語彙 | 理解語彙 | 使用語彙 | |
| 4 理解語彙 | 使用語彙 | 使用語彙 | 理解語彙 | |
| 5 使用語彙 | 理解語彙 | 使用語彙 | 理解語彙 | |
問3) | 文章中の下線部と同様の性質がある名詞について、不適当なものを選べ。 | ||||
1 道 | 2 床 | 3 海 | 4 雲 | 5 神 |
解答
問1) ( 1 ) 4 ( 2 ) 3
問2) 3
問3) 5
問題解説
問3) 「神」は「神々」といえる。