日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題
検索カテゴリー
言語教育と情報
登録日
2008年11月18日
問題
次の文章を読み、各問いに答えよ。
自然言語処理技術と密接に関係する言語研究分野に、コーパス言語学や計量言語学がある。言語学の用語では、A文章などを集積した言語資料をコーパスといい、電子化された言語資料を指すことが多く、主に言語分析に使われる。他に、新聞記事や物語が電子化されているものもある。主に文字化された資料であるが、音声コーパスや映像コーパスもある。通常、データベースとして提供されることから、言語データベースとも言われる。検索には検索ソフトを用いて、単語リストや用語検索などを作成できる。分析の結果は、例えば語彙指導の資料として使うことができる。日本語教育に関係が深いコーパスとして、日本語学習者の発話内容を文字化したものがある。これは、B学習レベル別の中国語、英語、韓国語の各母語話者の日本語発話資料である。日本語学習者が使う日本語の分析とともに、母語・学習レベルによる日本語の習得研究にも有益である。
問1.文章中の下線部Aと関係の深いものはどれか。
- 目標言語調査
- 評価方法の設計
- レディネス調査
- ダイアリー・スタディ
問2.文章中の下線部Bについて適当なものを選べ。
- KWIC
- KYコーパス
- コンコーダンス
- IPAコーパス
問3.文章中の下線部Bと関係の深いものはどれか。
- JSP
- LAD
- OPI
- ZPD
解答
問1 1
問2 2
問3 3
問題解説
問1 |
目標言語調査で集められた言語資料がコーパスにあたる。 |
問2 |
KYコーパスとは、90人分のOPIテープを文字化した言語資料。90人の被験者を母語別にみると、中国語、英語、韓国語がそれぞれ30人ずつである。さらに、その30人のOPIの判定結果別の内訳は、それぞれ初級5人、中級10人、上級10人、超級5人ずつとなっている。 |
問3 |
OPI(口頭能力測定のためのインタビュー。Oral Proficiency Interview)。ACTFL(米国外国語教育協会。The American Council on The Teaching of Foreign Languages)が扱っている。 |