日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2014年10月07日

問題

*この問題は2005年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。

 

次の文章は、「ハ行音の歴史的変遷」についての記述である。読んで、後の各問に答えよ。

 古代日本語のハ行音は、/p/で発音されており、濁音の/b/と整然とした対立を持っていた。ところが、奈良時代に入るころまでに/Φ/へ、(①)における変化を起こした。江戸時代前期には、現在のように/h/で発音されるようになったが、これは(②)における変化である。こうしたハ行音の歴史的な変化は(③)の一種である。
 この「ハ行音の歴史的変遷」について「p音考」という論文を記したのは(④)である。
 

問1 文章中の(①)と(②)の組み合わせとして適当なものを選べ。

 1.①調音点 ②調音法
 2.①調音法 ②調音点
 3.①無声音 ②無気音
 4.①有気音 ②無気音
 

問2 (③)に入る適当なものを選べ。

 1. 音韻交替
 2. ハ行転呼
 3. 上代特殊仮名遣い
 4. 唇音退化
 

問3 (④)に入る適当なものを選べ。

 1.上田万年  
 2.山田孝雄  
 3.橋元進吉  
 4.松下大三郎

解答

問1 2 
問2 4
問3 1

問題解説

問1

まず、調音法で破裂音/p/から摩擦音/Φ/へ、その後、調音点で両唇音/Φ/から声門音/h/への変化が起こっている。

問2

ハ行音の歴史的変化は、唇にかかる負担を軽減させる方向に変化してきた。この現象を「唇音退化」という。

問3

上田万年(うえだかずとし)、東京帝国大学教授。チェンバレンを師と仰ぎ、西欧の言語学研究方法を紹介し、国語音韻の研究に貢献した。

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