日本語教師の仕事内容とは?授業内容や必要スキル
2018/06/15
ニーズが高まっている日本語教師ですが、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか?今回は、日本語教師としての仕事内容、授業内容、そして必要なスキルについて解説します。
日本語教師として働ける場所は学校だけに留まりません。
- ・民間の語学学校
- ・大学の語学センター
- ・インターナショナルスクール
- ・オンライン語学スクール
- ・企業の語学研修
- ・個人レッスン
勤務スタイルはフルタイムの専任講師、週に2~3回で1日数時間勤務の非常勤講師、在宅勤務、フリーランスなど、柔軟性のある働き方ができます。
そして、語学学校で働きたい場合は、求人サイトに出ている語学学校の募集に応募するか、直接学校側に問い合わせする方法が一般的です。
海外の場合は、国際交流基金の海外派遣の公募、日本語教師のアシスタント留学、海外ボランティアといった選択肢ができます。
また、直接雇用で日本語教師を募集している国はタイ、ベトナム、台湾などのアジア諸国が多く、留学ではオーストラリアやニュージーランドなどが多いようです。
ひらがなすら読めなかった学習者が、会話や読み書きができるまで成長すると、やりがいと楽しさを感じている方が多いようです。
また、文化や価値観の違いから大変な思いをすることもありますが、日本語を教えながら異文化を学べるのも日本語教師の魅力です。
語学力だけでなく、教えることが好きで異文化も受け入れられる……そんな柔軟性を持つ人が日本語教師に向いているといえるでしょう。
日本語教師になるための国家資格は存在しませんが、日本語教育の知識を得た証明をすることが必要になります。
- ・4年制大学で日本語教育を専攻する
- ・日本語教育能力検定試験に合格、もしくは専門学校等で日本語教師研修を420時間受講する
日本国内で日本語を教える場合、授業をすべて日本語で行うことが一般的であるため、英語力は問われません。
しかし、海外の現地で仕事をする場合、英語力、または相手側の母国語を、日常会話レベルまで習得するのは最低条件といえるでしょう。
日本語教師アシスタントやボランティアなど、海外留学の代理店を利用する場合、TOEICで400点以上という条件であることが多いです。
言い換えれば、日本語教育の勉強をしたことがない未経験者でも、英語をスキルアップさえできれば、日本語教師の仕事を経験できるチャンスが得られるのです。
初めて日本語の授業を受ける学習者は、ひらがなやカタカナの読み書き指導からスタートします。日本語習得の基礎になるため、根気よく教えることが重要です。
ひらがなとカタカナを習得したあとは、次の4つの手順を繰り返すことが一般的です。
・ウォームアップ
簡単な言葉や文章での会話や、前回の授業の復習をすることで、学習者の緊張を解き、授業しやすい雰囲気を作ります。
・導入
導入では、新しい単語を覚えることや、文型の意味や使い方をしっかりと説明します。日本語学習の第一歩である導入は印象に残りやすいことから、最も大切な段階といわれています。
・練習
導入で覚えた文型をリピートしながら読み上げることで、より記憶に定着させるための勉強法です。
例えば、「食べる、食べない、食べたい、食べます」といった動詞の変化や、それに主語や前に続く文章を考えるといった、実践的な勉強を行います。
・活動
これまで学習したことの復習を兼ねて、学習者自身が覚えている単語を使ったり、文章を作ったりする勉強法です。
学習者同士で会話をする方法だけでなく、短文を書いたフラッシュカードや絵カードを利用し、ゲーム感覚で日本語を習得します。
この一連の流れが定着するまでは時間を要し、最初は辞書を見ているだけの学習者や、英語などの母国語ばかり話す学習者も珍しくありません。
そのため、初級の段階では英語や母国語を一緒に話し、その内容を日本語で話すように指導するのも効果的です。
まとめ
授業よりも準備に時間をかけることが多く、労働時間も比例して長くなることもあります。日本語教師は、周りが思うよりも大変な仕事です。
しかし、学習者と日本語で会話できるようになると、大変さよりもやりがいや喜びが勝る、素敵な仕事であるといえるでしょう。