日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2009年11月04日

問題

次の文章を読み、各問いに答えよ。
 

 1960年代に入ると、アメリカの言語学の主流は生成文法理論に変わった。チョムスキーは言語の習慣形成理論を否定し、人間は言語を模倣や繰り返しによって学ぶのではなく、A各自の持つ言語能力から新たに生成すると主張した。

 また、オーディオ・リンガル・メソッドに対して、( 1 )などの批判も出てきた。学習者の誤用を分析した結果からは、学習上の困難度や誤用は必ずしも言語の対照分析によって予測されるとは限らず、母語の干渉以外にも起因する誤用もあることが明らかになった。

1970年代の前半ごろには認知学習理論に基づく教え方が提唱され、これと並行する形でオーディオ・リンガル・メソッドに批判的な種々の教授法が心理学者や生理学者から提唱された。新しい教授法と呼ばれる教授法にはTPR、サイレント・ウェイ、CLL、サジェストペディアなどがある。

 ヨーロッパでは、Bコミュニケーション能力の育成を目的とする外国語教育のためのシラバスが提唱された。
 

問1)

文章中の( 1 )に入るのに不適当なものを選べ。

  1. 文を正しく構成できても、単純な意志伝達ができない学習者がいる。
  2. 正確な発音が身につかないため、意志疎通が困難であることが多い。
  3. あまり意味に注意を払わずに機械的練習を繰り返すのは、学習意欲を低下させる。
  4. 実際のコミュニケーションの場面で習得した文型が使えるようになるとは限らない。
     

問2)

文章集の下線部Aについて、チョムスキーは何と呼んだか。

  1. 言語獲得装置(LAD)
  2. 二重貯蔵モデル(DSM)
  3. 生活言語能力(BICS)
  4. 学習言語能力(CALP)

 

問3)

文章中の下線部Bについて、このシラバスに挙げられた項目の例として適当なものを選べ。

  1. 「時間」「位置」「説得」「勧誘」・・・
  2. 「~は~です」「この~は~です」・・・
  3. 「空港で」「ホテルで」「レストランで」・・・
  4. 「私の国」「趣味」「私の希望」・・・
     

 

解答

問1) 2
問2) 1
問3) 1

問題解説

問2) AL法では、発音が正確であることも重視する。
問3) これらの項目は「機能シラバス」の項目である。

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