日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語教育法・実技(実習)

登録日

2015年01月20日

問題

次の文章を読み、各問いに答えよ。

 学習者が学習を行ううえで補助的に利用する材料を一括して教材と呼ぶ。教材は効果的な授業を行うための道具であると同時に、A指導すべき内容を示すものである。
 教材には主教材と副教材がある。あるコースの授業項目の大部分をカバーし、授業で中心的に扱われるのが主教材である。副教材は  (ア) 役目を担う。
 一般に、主教材には教科書という冊子状の印刷物が利用されることが多いが、これはB書物という媒体のもつ特性と、価格との釣り合いによると考えられる。
 また、新聞、雑誌、テレビ番組などを、そのまま日本語教育の場で利用することがある。このような  (イ) なものは「生教材」と呼ばれる。生教材を扱ううえでは、C著作権に対する十分な配慮が必要となる。

問1)

文章中の下線部A「指導すべき内容」について、文化体験を目的とした高校生対象の短期プログラム(週20時間、2週間)を計画する場合、示す内容として最も適当なものを、次の中から一つ選べ。

  1. 文型中心のシラバス
  2. スキル中心のシラバス
  3. 場面中心のシラバス
  4. トピック中心のシラバス

問2)

文章中の  (ア) に入れるのに不適当なものを、次の中から一つ選べ。

  1. 同時に使う主教材の不足を補う
  2. 文字以外の情報を提供する  
  3. 練習の展開を補助する
  4. 学習項目の理解を円滑にする

問3)

文章中の下線部B「書物という媒体の持つ特性」として不適当なものを、次の中から一つ選べ。

  1. 時代の変化に柔軟に対応できる 
  2. まとまっていて持ち運びしやすい
  3. 目次・索引があり参照しやすい
  4. 容易に散逸しない保存性がある

問4)

文章中の (イ) に入れるのに最も適当なものを,次の中から一つ選べ。

  1. リバーシブル  
  2. オーセンティック
  3. グラフィカル         
  4. インタラクティブ

問5)

文章中の下線部C「著作権に対する十分な配慮」について述べたもののうち最も適当なものを、次の中から一つ選べ。

  1. テレビ番組を録画したものを利用する場合は、再放送されたものを使うようにする。
  2. 新聞記事をコピーして配布する場合は、記事を書いた記者名を新聞社に確認し、明示する。
  3. テレビドラマを教室で上映する場合は、授業時間の半分以下の長さまでにする。
  4. 作文を書く時に雑誌記事を引用する場合は、引用部分は必要最小限度とし、引用元を明示する。

 

解答

問1)

4

問2)

2

問3)

1

問4)

2

問5)

4

 

問題解説

問1)

短期間のコースなら3か4。単なる旅行であれば3の場面中心がより適当だが、文化体験が目的であれば、その体験に沿ったトピックを集めたシラバスの方がより適当と言える。

問2)

主教材にも文字以外の情報はあるし、副教材が文字情報だけのこともある。

問3)

書物はある一定期間は固定化されるものである。

問4)

2のオーセンティックは、「真正なもの」「本物」などの意味がある。

問5)

1再放送でも許諾は必要。2記者名は無関係。3上映時間の長さの問題ではな い。

 

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