日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語理解の過程

登録日

2004年10月28日

問題

次に述べる文は、人間の記憶に関する説明である。読んで各問に答えよ。

 記憶とは、外界の情報を取り込み、符号化し、貯蔵し、必要に応じて検索し、利用していく一連の情報処理過程のことである。人間の記憶の仕方には短期記憶と長期記憶の2種類がある。一旦短期貯蔵庫に入った記憶を長期記憶に転換するために人はいろいろな工夫を行う。例えば、ある英単語を覚えようとするとき、何度も声に出してみたり、心の中で繰り返したりするが、このような行動を認知心理学では( ① )と呼んでいる。また、人が一度に覚えられる短期記憶の量は普通の人で( ② )チャンク程度といわれている。
 上述のような過程をとった記憶が長期貯蔵庫に転送され、長期記憶となる。この長期記憶は、( ③ )の記憶と( ④ )の記憶に大別される。
 ( ③ )の記憶は、さらに( ⑤ )の記憶と( ⑥ )の記憶に分類される。
 

問1 ( ① )に入る適当なものを選べ。
  1)コーパス   2)リハーサル   3)インターアクション   4)ファシリテーター
 

問2 ( ② )に入る適当な数を選べ。
 1)3    2)7    3)10    4)12
 

問3 ( ③ )~( ⑥ )に入る適当なものを選べ。
 1)手続き的知識    2)意味    3)エピソード    4)宣言的知識

解答

問1 2
問2 2
問3 ③-4  ④-1  (⑤と⑥は順不同)⑤、⑥-2・3

問題解説

問1 
「コーパス」とは、言語研究や言語分析に使えるようにした言語資料のこと。
「インターアクション」とは内的相互交渉のこと。
「ファシリテーター」とは異文化トレーニングの進行役の人を指す。
問2 
「チャンク」とは意味を持ったひとまとまりのこと。
問3 
「手続き的知識」とはやり方についての知識、それに対して「宣言的知識」とは言葉にして説明できるような知識。意味記憶とエピソード記憶はともに宣言的知識の記憶に当たるが、「意味記憶」とは知識としての記憶であり、「エピソード記憶」とは特定の時、人や出来事についての記憶のことである。

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