日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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総合問題

登録日

2007年02月14日

問題

次の文章を読み、各問いに答えよ。

 第二言語習得の理論、仮説、モデルなどは研究者の基本的な立場によって、いくつかに大きく分けることができる。
  まず、チョムスキーの普遍文法から始まり、1970年代の言語習得研究に大きな影響を及ぼした クラッシェンのモニター理論がある。
  さらに、環境の影響を重視する社会言語学的な シューマンの「文化変容モデル」、また、第二言語を母語話者レベルに習得する時間的検討する「(  )」、インプットからインテイクに至る過程を効率的にするために意味の交渉を増やすことを勧めるロングの「( B )」など、異なった見地からの検討が続けられている。
  1990年代からは、認知面に重きを置いた言語習得研究を見直す社会的アプローチも提出されるようになった。

 

問1) 文章中の下線部①と最も関係が深い外国語教授理論は何か。

  1. ナチュラル・メソッド
  2. ベルボトナル・メソッド
  3. ナチュラル・アプローチ
  4. コグニティブ・アプローチ


問2) 文章中の下線部②の説明として最も適当なものを選べ。

  1. 人は状況や文脈の中から有用な知識を習得する。
  2. 人間の思考、世界観などは話者の母語に依存している。
  3. 人間の認知スタイルは、場への依存度によって影響を受ける。
  4. 目標言語集団への社会的、心理的距離が第二言語習得に影響する。

 

問3) 文章中の下線部②の説明として最も適当なものを選べ。

  1. しきい仮説
  2. 総時間仮設
  3. 臨界期仮説
  4. プロトタイプ仮説

 

問4) 文章中の(  )に入る最も適当なものを選べ。

  1. 意味対立仮説
  2. インプット仮説
  3. アウトプット仮説
  4. インターアクション仮説
  5.  

 

解答

問1) 3
問2) 4
問3) 3
問4) 4

問題解説

問1)

1977年にアメリカのテリルによって提唱され、その後クラッシェンの第二言語習得の理論により体系化が行われた教授法。

問2)

文化的同時モデルとも。第二言語習得は、文化変容の一側面であり、学習者がどの程度、自分自身を目標言語集団の文化に同化させるかによって習得の度合いが左右される。

問3)

レネバーグは『言語獲得能力』(1964)で、言語(母語)の獲得には臨界期があると主張した。脳障害などで失語症になった子どもは、大人と異なり強い回復力を持っていることや言葉の発達はどんな言語であっても思春期までに、ほぼ完成することなどを挙げている。

問4)

インターアクションとは、教師と学習者、あるいは学習者同士でのさまざまな情報のやり取りを指す。学習者によって積極的に作り出されたインターアクションは、インプットの理解可能化を促進する。

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