日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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登録日

2008年02月20日

問題

次の文章を読み、それぞれの問いにこたえよ。 

第二次世界大戦後、ヨーロッパは平和共存を求め、人権擁護、民主主義確立などを目指し、1949年欧州議会(CouncilofEurope)を設立した。
欧州議会は早くから言語教育に取り組み、1975年“TheThresholdLevel”を出版した。これはA言語を機能・概念から捉えたもので、当時世界中の外国語教育に影響を与えた。その後、1991年、人々の移動が盛んになるなか、欧州評議会はさまざまな既存の言語能力基準や言語学習に関するガイドラインを一貫した共通の枠組みとして打ち出した。言語能力の記述尺度設定のため、能力記述文を収集、検証し、試行、議論を重ね、10年後の2001年に、それらを基にした枠組み(1)を発行した。これはコミュニケーションのために必要な能力、関連する知識やスキル、さらに場面や領域を詳細に記述している。その中で提唱している言語熟達度の6レベルの尺度は、ヨーロッパでは既に定着しつつあり、多くの言語政策、各種機関のカリキュラム制定、教材開発などに利用されている。
(1)を具体的に用いるための教育的ツールとして欧州議会の下に考案されたのが、ヨーロッパ(2)である。これはB学習者が所有し、熟達度の自己診断や目標設定など、学習者の自立的学習を促すものとなった
 

問1)文章中の(1)、(2)に入る最も適当なものを選べ。

(1)

  1. ツーボン法
  2. ヨーロッパ基本権憲章
  3. ワイダー・ヨーロッパ
  4. ヨーロッパ言語共通参照枠

(2)

  1. 言語コーパス
  2. 言語アセスメント
  3. 言語キャパシティー
  4. 言語ポートフォリオ
     

問2)文章中の下線部Aについて、最も適当なものを選べ。

  1. ASTP
  2. MLAT
  3. コミュニカティブ・アプローチ
  4. オーディオ・リンガル・アプローチ
     

問3)文章中の下線部Bの背景にある目標として不適当なものを選べ。

  1. 生涯にわたり複言語主義を身につける。
  2. 特定の母語話者をモデルとした言語教育観を持つ。
  3. 言語的、文化的多様性を保護すると同時に促進する。
  4. 移動を容易にするために、言語能力および資格を明瞭にする。

解答

問1)(1)4    (2)4
問2)3
問3)2

問題解説

問1)

(1)ヨーロッパ言語共通参照枠(CommonEuropeanFrameworkofReferenceforLanguages、略称CEF(R))は、ヨーロッパ域内の言語教育のシラバス、カリキュラム、教科書、試験の作成時および学習者の能力評価に共通の基盤を与えるために制定された。
(2)ヨーロッパ言語ポートフォリオ(EuropeanLanguagePortfolio略称ELP)は、ヨーロッパ言語学習記録帳とも呼ばれる。これを使えば、言語のあらゆる種類の学習体験を自己報告することで、学習者の複言語的な能力発達の道程を記録にとどめることができる。

問3)

複言語主義、複文化主義を推進していくためには、もはや特定の母語話者をモデルとした言語教育観は採られない。たとえば、ある言語を用いて障害が生まれた場合、他の言語で所期の目的を達成させる。

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