日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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文法体系

登録日

2012年07月10日

問題

文章中の(1)(7)に入れるのに最も適当なものを,それぞれの1~4の中から一つずつ選べ。

日本語の動詞の活用はかなり規則的な方であるといえよう。それでも個別にみていくと,若干の不規則な部分があることはよく知られている。
一段動詞か五段動詞の2種の活用は,基本的にはそれぞれ一定の規則によって得ることができる。しかし,一部の動詞の一部の活用形については,その規則が適用できなく,他の形を使わなければならない場合がある。
それは,次のような場合である。

(a) 「~マス」形については,(1)が例外になる。
(b) 「~ナイ」形については,(2)が例外になる。
(c) 「~テ」形については,(3)が例外になる。また,(4)のような動詞も例外になる。
(d) 「話セ」「食ベロ」のような命令形については,(5)などが例外になる。
一方,ある動詞のある活用形が,実際には現れないという場合がある。
(e) 「読マレル」「見ラレル」のような受身の形は,(6)では使われない。
(f) 「読ミタイ」「見タイ」のような「~タイ」の形は,(7)では使われない。

 

(1) 1. 「禁じる」   2. 「混む」    3. 「なさる」   4. 「しゃべる」
(2) 1. 「死ぬ」    2. 「歌う」     3. 「言う」     4. 「ある」
(3) 1. 「行って」   2. 「言って」   3.「立って」    4. 「取って
(4) 1. 「笑う」     2.「会う」     3. 「問う」    4. 「買う」
(5) 1. 「やむ」    2. 「こわれる」  3. 「あげる」   4. 「くださる」
(6) 1. 「逃げる」などの自動詞   2. 「できる」などの所動詞
    3. 「降る」などの無意志動詞   4. 「捨てる」などの瞬間動詞
(7) 1. 自動詞   2. 継続動詞  3. 状態動詞  4. 無意志動詞

 

解答

(1) 3
(2) 4
(3) 1
(4) 3
(5) 4
(6) 2
(7) 4

問題解説

(1)

3. 「なさます」とr音が落ちる。

(2)

4. 「ある」のナイ形は,「あらない」ではなく「ない」である。

(3)

1. カ行五段動詞は通常「聞く―聞いて」とイ音便であるが「行く―行って」と促音便になる。

(4)

ワア行五段動詞は「買って」と促音便。3「問う」は「問うて」となる。他に「請う」など。

(5)

4. 「ください」が通常使われる活用形。

(6)

2. 「所動詞」は,三上章が提唱した動詞の分類で,受け身にならないもの。対は「能動詞」。

(7)

例えば無意志動詞「流れる」が「流れたい」とはならない。

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