日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語と社会の関係

登録日

2010年05月18日

問題

次の文章を読み、各問に答えよ。

 一つの社会に複数の文化が共存できるように、それぞれの独自性と異質性を尊重し、集団間の不平等を正そうとする立場を(  )という。これは、各文化の内在的理解を強調する考え方とは異なり、文化間の議論を経て、平等を獲得しようとする実践主義である。
 この概念は、公式には1960年代にカナダが2言語政策を表明する際に登場し、その後、先住民問題を抱えるオーストラリアでも登用された。アメリカでは「(  )」という融合・同化政策から「(  )」という異種混合の立場へ政策転換した際に登用された。
 

問1) 文章中の( ア )に入る最も適当なものを選べ。

  1. 多文化主義
  2. 文化相対主義
  3. 文化帝国主義
  4. 自民族中心主義


問2) 文章中の( イ )( ウ )に入る最も適当な組み合わせを選べ。

  1. イ=サラダ・ボウル     ウ=メルティング・ポット
  2. イ=サラダ・ボウル     ウ=モザイク
  3. イ=モザイク         ウ=サラダ・ボウル
  4. イ=メルティング・ポット   ウ=サラダ・ボウル

解答

問1) 1
問2) 4

問題解説

問1)

多文化主義は、一つの国家ないし社会の中に、複数の異なる人種・民族・集団の持つ文化の共存を認め、そのための方策を積極的にすすめる考え方。文化相対主義は、すべての文化は固有の価値を持っているので、これを外部から評価・批判することはできない、それぞれの慣習を尊重すべきであるとする概念。自民族中心主義(エスノセントリズム)を否定して文化人類学において発展してきた。19世紀米国のインディアン政策を背景として論じられたが、今日、全面的に受け入れられているわけではない。
 

問2)

メルティング・ポットは多数の民族・文化が溶け合う社会で、人種の坩堝。サラダ・ボウルは、さまざまな文化や特性がそれぞれの良さを出し合って調和する社会。

 

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