日本語教育能力検定試験「マンボウ」問題

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言語教育法・実技(実習)

登録日

2014年08月26日

問題

*この問題は2006年に掲載した問題の再掲載となります。申し訳ありませんが、ご了承ください。

 

次の文章を読み、問いに答えよ。

 テストを幅広い能力に対応するものにするには,難易度の異なる項目をあつめなければならない。

 まず,項目の難易度の指標としては,テスト項目難易度(IF)が有効である。IFはいわゆる(1)であるから,IF=0.1の問題は,IF=0.5の問題より(2)といえる。また,IF=0の問題とIF=1の問題は,受験者間の能力の違いを測定していない項目であり,TOEFLのような(3)の場合,その項目をテストに残す必要性は疑問視される。
 次に,難易度とともにテストに必要なのが,テスト項目弁別力(ID)の情報である。IDが大きければ,その項目に対する上位者群と下位者群の(1)に開きがあることになる。この種のテストでは,異なるIDを持つ問題を組み合わせたテストを作成しておかなければならない。ID=0の問題は,上位者群と下位者群を振り分けておらず,次回以後のテストでは削除すべきと判断される。また,IDが負の項目は,下位者群が解けて上位者群が解けない問題を意味し,受験者の能力差を弁別していない。
 ただ,学習者の習熟度を調べる(4)では,少し扱いが異なる。その項目が学習されるべき内容を反映していれば,IFやIDが0でも問題ない。IF=0の問題は,未習もしくは学習がうまくいかなかった項目を指し,一方,IF=1の問題はすでに獲得された内容を表すので、学習の成功度や今後の教授内容の検討材料にすべきである。ただし,IDが負の項目については,やはり内容・形式とも吟味する必要がある。

問 文章中の(1)~(4)に入る最も適当なものを選べ。
 

(1)

1. 歪み率  2. 正答率  3. 偏差値  4. 標準偏差

(2)

1. 難しい  2. 易しい  3. 妥当性がある  4. 信頼性がある

(3)

1.   アチーブメント・テスト
2.   集団基準準拠テスト
3.   アプチチュード・テスト
4.   目標基準準拠テスト

(4)

1.   目標基準準拠テスト
2.   集団基準準拠テスト
3.   プレースメント・テスト
4.   プロフィシエンシー・テスト

 

解答

(1)  2
(2)  1
(3)  2
(4)  1

問題解説

(1)

項目難易度(Item Facility)は,その項目に対する正答数を総解答者数で割ったもの。項目困難度ともいう。0.00~1.00の間で示される。

(3)

集団基準準拠テスト(NRT:Norm Referenced Test)は,一般的な語学能力の測定やクラス分け(プレースメント・テスト)のために実施される。

(4)

目標基準準拠テスト(CRT:Criterion Referenced Test)は,期末テストのように出題範囲とレベルを明示し,達成度を測るために特定の受験者に対して実施される。

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