用語名
方言撲滅運動
ほうげんぼくめつうんどう
用語詳細
江戸幕府が瓦解して、近代国家へ歩み始めたころの日本のことばは、「国中が方言だらけ」という状態であった。そこで、「全国内至る所で大抵の人々に理解されることば」としての標準語が求められた。「東京の山の手のことばを標準語の基盤とする」と方向付けられると、「標準語励行」「標準語推進」の動きが盛んになった。このような情勢の中で地方によっては「方言撲滅運動」が出てきて、例えば、沖縄では「方言札」を首からぶら下げさせられるようにもなった。ただし、この現象は単純な標準語同化策ではなく、土地の支配階級(士族語)に対する一種の示威運動で、標準語使用により対等意識を持ちたかったという異論もある。
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