用語名

四つ仮名(よつがな)

よつがな

用語詳細

 かつては、「ぢ・じ・づ・ず」の四つの仮名は、きちんと使い分けられていた。破擦音「ぢ」と摩擦音「じ」との混同、破擦音「づ」と摩擦音「ず」との混同が室町時代末期より始まり、江戸時代には完全に混同した。「ぢ」と「じ」、「づ」と「ず」の発音の使い分けがなくなって、破擦音「ぢ」「づ」の発音が消えた(音の環境によって出現したり、方言の中では発音される)。発音が変化すると文字の書き分けも混同を起こすことになった。1695 年刊の『蜆縮凉鼓集(けんしゅくりょうこしゅう)』(作者未詳)は、「しじみ」「ちぢみ」「すずみ」「つづみ」に因んで題名とした書であり、いわゆる四つ仮名の区別の正しい使い分けの警鐘を鳴らした書物である。

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