用語名

ローマ字の表記

ろーまじのひょうき

用語詳細

日本語におけるローマ字は、16 世紀のポルトガル式つづりが最初である。その後、江戸時代のオランダ式を経て幕末・明治に至り、いくつかの方式があったが、アメリカ人ヘボンの辞書「和英語林集成」第3版の出版を以て「ヘボン式(又は修正式、標準式)」が登場した。これに対し、ヘボン式は英語流に傾きすぎるとして田中館愛橘により提案されたのが「日本式」であった。これは日本語の五十音図に裏付けられたものである。これら
が一つの方式になったのが昭和12 年の内閣訓令であった。いわゆる「訓令式ローマ字」である。戦後、連合軍の占領政策を機会に、再びこの問題を検討し現行の形態になった。現行の「ローマ字のつづり方」(昭和29 年内閣告示)では訓令式、ヘボン式、日本式という三つの方式を認めている。いわば折衷式ローマ字が通用しているのである。書き方に自由度が高まった反面、「ゆれ」が生じた原因にもなっている。

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