用語名

しきい理論(閾理論)

しきいりろん

用語詳細

バイリンガルであることが、子どもの認知的発達にどのような影響を与えるかは、その子どもの両方の言語能力がどのレベルかによって変わるという説。二つのしきいによって区切られた3階建ての家を比喩として用いる。1階、すなわち、子どもの両言語の能力がいずれも低いほうのしきいより下というレベルでは、子どもは周りの人々と効果的に交流できないため認知的にマイナスをこうむる。2階、つまり二つのしきいの中間にあるレベルでは、子どもが十分に知っているのは一つの言語だけで、モノリンガル(単一言語話者)と同じということになり、プラスもマイナスもない。上のしきいをこえた3階のレベルでは、子どもは両言語とも母語話者と同様に扱うことができ、精神的な柔軟性などの点で、その認知的発達はモノリンガルより優れているという。

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