用語名

たら

たら

用語詳細

述語の活用形の一つ(=過去を表す「タ形」の仮定形)で、副詞節で用いられて、以下に記す条件やきっかけなどの意味を表す。「と」「ば」「なら」と同じ意味で使われる部分もある。ただし、「たら」は「と」や「ば」が表す「一般条件」(=一般的な真理・法則などの意味を表す)よりも、個別的・偶然的な条件の意味を表すのに使われることが多い。また、「たら」は「と」「ば」「なら」と比べて、文末の表現に制限が少ないので話し言葉の中で使われることが多い。文末の制限は少ないが、「たら」は偶然的であることを表すので、前に述べることと後で述べることに、何らかの意図的な関係があるときは「たら」は使えない。
  ○昨日、デパートへ行ったら、友達に会った。
  ×昨日、デパートへ行ったら、服を買った。
 (「デパートへ行った」のは「服を買うため」であるから、前後に意図的な関係があるので、「たら」を用いることはできない)
(1)「もし、仮に」という仮定条件の意味を表す。
 ・雨が降ったら、タクシーで行きましょう。
(2)主節に過去形が用いられ、ある動作・行為が既に成立し、その時に、後に述べる事柄に話し手が気づいた、という意味を表す。「と(接続助詞)」に置き換えて表現することができる。
 ・食べてみたら、意外とおいしかった。
 ・窓を開けたら雪が降っていた。
(3)主節に過去形が用いられ、実現しなかったことを想定することを意味する「反実仮想」を表す。
 ・言ってくれたら、手伝ったのに。
(4)そうなった理由・きっかけを表す。
 ・薬を飲んだら、頭痛が治った。
(5)「〜た時、その時に」という意味で、一回的な内容を表す。
 ・9時になったら、電話をしよう。
(6)過去における習慣的な内容を表す。
 ・夏になったら、家族でキャンプに行ったものだ。

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