用語名
日本の美意識・理念「幽玄」「わび」「さび」
にほんのびいしき・りねん「ゆうげん」「わび」「さび」
用語詳細
観阿弥・世阿弥父子の演劇の「幽玄」には清らかなものが求められ、茶道の武野紹鴎(たけのじょうおう)が確立した「わび」の境地も閑寂な趣であった。
連歌から新しい文学形式を形成した俳諧の芭蕉(『笈の小文』『奥の細道』1644 −1694)の基本的な理念は「さび」であった。枯淡という極めて地味な様相に漂う「寂しさ」が「さび」である。
「をかし」を除いて、日本で培われた代表的な美の理念「あはれ」「幽玄」「わび」「さび」などが、なにかしらひっそりとした、あるいはひんやりとした趣を基本としていることは、日本人の精神構造論を展開させる際に決して見落としてはならない。
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