用語名
丁寧化百分率
ていねいかひゃくぶんりつ
用語詳細
複文において,主節Qの文末が丁寧体であるときに従属節Pの末尾が丁寧体である割合をいう。
三尾砂が戯曲集をもとに集計した。
P | が | Q | 95% |
P | けれど | Q | 86% |
P | から | Q | 73% |
P | し | Q | 58% |
P | ので | Q | 28% |
P | のに | Q | 20% |
P | と | Q | 7% |
P | たら | Q | 6% |
<・Pが,・・Q> という複文において,主節Qが丁寧体(です・ます)のとき,従属節Pも95%が丁寧体になる。
<・Pたら,・Q> という複文において,主節Qが丁寧体(です・ます)のとき,従属節Pの6%が丁寧体になる。
発話時のモダリティ(丁寧の程度も含む)は一定のはずなので,Qが丁寧体であるときもPを丁寧体にするのは,接続助詞「が」でつながる従属節の独立性が高いからではないか? という指摘である。
逆に「たら」の丁寧化率の低いのは,PとQを一体のものとして発話しているからではないか?
これが従属節の従属度についての三尾砂の主張である。
⇒ 従属句の三分類
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